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プロローグ
こちらは作者の一部実話に基づいたお話になります。
人の心は一瞬で壊れてしまう。
そして一瞬で心を壊すのも同じ人間である。
それを身をもって体験する事になるとは思ってもいなかった。
今は死語になっているかもしれない
「ガラスのハート」なんて言葉を聞いた事がある。
そんな事あるわけない。
人の心はそんなに簡単には壊れたりするものではない。
こんな言葉は私には無縁だと思っていたのに…。
その時は突然やってきて生活が一変してしまった。
今思うとヒビが少しずつ入っていたのに気づかぬフリをして
割れてしまったのだ。
そんな事はないのに何もかもなくなってしまうような怖さ。
体と心が離れてしまう感覚。
他人を信じられなくなり人との関りを拒む心。
何も手に着かず考える事を放棄し、ただ過ぎ行く時間を過ごす日々。
そこから救い出してくれた家族、友人。
今もなお苦しんでいる私を追い詰めた人達が
普通に生活をしている悔しさを綴ったお話。