鏡にうつる隣りのあなたへ
あなたは自分の声が嫌いだって言うけれど
私は好きよ あなたの声
私は私の低い声 かわいくなくって好きじゃない
あなたは自分をよく罵るけれど
そんなことない 素敵な人よ
醜い私とは大違いね
あなたは自分を「無力」と嘆くけれど
私はあなたに救われたわ
それを否定することは あなたであっても許さない
あなたは自分を汚いと言うけれど
私にとっては綺麗だわ
穢れている私なんかが 触れてもいい人じゃない
あなたは自分を化物と思っているようだけれど
どこにでもいる普通の人よ
本物の化物は 私のような人間のこと
あなたはたまに死にたいってこぼすけれど
私はあなたに生きて欲しい
本当に死ぬべきなのは 私みたいな無価値な存在
あなたはあなたを否定しないで
私が私を否定するのは 世界で一番悪いから
あなたは私を愛さないで
私があなたを愛するのはいいの
その言葉を、鏡の中の自分にも言えたらいいのに。