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お茶会が開かれるそうです【学園】

 

 新入生を迎えるお茶会が所々で開かれる。貴族の学園ならではの事でしょう。


 カテリーナも先輩達からお茶会のお誘いをたくさん受けた。


 ブラッドに相談したところ、()()()()()のお茶会に行くな! 行かざるを得ない場合は何も口にするな! と言われましたので、怖くなり知らない方のお茶会はお断り致しました……お茶会とは恐ろしい様です。



 知り合いのお茶会といえば、マドレーヌ様とウィルフレッド殿下からのお誘いがありましたが、同日開催の同時刻だったので、もちろんマドレーヌ様のお茶会に参加する事にしました。



「ようこそ、カテリーナ様」


 マドレーヌが優雅に挨拶をする。


「お誘いいただき光栄でございます」


 カテリーナも丁寧に挨拶を返した。



 マドレーヌ様のご友人は、類友で皆さん穏やかな方々でお近づきになれた事がとても嬉しかったのです。素晴らしい時間を過ごせました。



 一方殿下のお茶会は盛大に開かれていて新入生の令嬢の殆どが参加したようです。さすが王子殿下ですね。



 学園生活も落ち着き、来週はとうとうデビュタント。社交界デビュー……となるのですが。



 ドレスの最終のお直しをしている時でした。


「ウィルフレッド殿下からお手紙です」


 ノーマン(執事)から渡される手紙……


 何の用でしょう? 今はドレスのお直し中で、とても忙しいので手紙を机の上に置こうと思ったら、ノーマンに腕を掴まれました。



「お嬢様! お行儀が悪ぅございます! 殿下からの手紙の返事を書くまで、私は動きませんよ?」



 そう思うも、ノーマン(執事)には敵わないのです……怒らせたら後々面倒だから……デビュタントの為のダンスの時間が増やされたり、お菓子を没収されたり、不味い紅茶を出されたり……(健康茶と言うけど不味い)

 それを見て楽しそうにするのでタチが悪いのです。



「分かりましたよ、何かしら……」


 渋々手紙を開き中身を確認します。



【来週の君のデビュタントはエスコートを務める事にしよう。当日は迎えに行く】



 は?



 開いた口が塞がらない……



「お嬢様! みっともない! お口を早く閉じてください! 淑女としてあり得ない姿でございます! 罰としてダンスの、」


「ダメダメー! ブラッドに迷惑がかかるでしょう」


 ごめんなさいってばー! ノーマンに謝る事数分。やっと許してくれました。



 ノーマンは執事長の息子で二十五歳。

 幼い頃から遊んでもらっていたお兄さんみたいなものだけど、たまに意地悪をしてきます。信頼をしていますので許してあげますけどね。意地悪や嫌がらせを指摘すると、躾です。と言われました。



 私はあなたのペットですか?



「返事を早くと殿下の遣いが待っています」


 早くしろ! と言う顔で顎をくいっと前に向けた……ひどい。


 渋々返事を書くことにしました。

 仁王立ちして睨むのはやめて……

 失敗したら書き直しなんですから!



【パートナーは決まっていますので、お言葉は嬉しいのですが辞退させていただきます。お気を遣わせたようで申し訳ございません】



「ねぇ、こんな感じでどうかしら?」


 ノーマンに確認します。失礼があってはいけませんものね。



「お嬢様のわりに、やんわりと断れたところはポイントが高いですよ。普通は王族からの誘いは受けるものですから……」



 サッと便箋をカテリーナから取り上げ、封筒に入れると、遣いの人に届けに行きました



 ドレスの確認中に入ってくるノーマンもどうかと思いますが、また変な手紙を送ってくる殿下にも呆れてしまいました。

 まだ恋をしていないのでしょうか……?新入生には殿下のお眼鏡にかなう方はいなかったのでしょうか……



 同情からか、パートナーがいないからかは分かりませんが、()()()()()()を誘ってくるのは、おかしいです! バカにされている気分です!!



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