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意識のない記憶の中で世界は回っている。

作者: 七瀬
掲載日:2021/04/08






2XXX年。

地球に大きな変化が起きた!?

世界中の人達が、突然! 意識を失い眠ってしまう。

限られた人間だけが残り、眠ってしまった人達を施設に入れる。

そこには、眠りについた人達が意識の中だけでコミュニケーション

を取り繋がる世界。

夢を通して、“共通意識”を作り別の世界を作ってしまったのだ。

一人一人に、睡眠装置を取り付け。

永遠の眠りの中で、別の世界への扉が開いた。





私の名前は、【ソウジ】29歳、会社員だった。

5年前に今の奥さんと結婚して、4歳の男の子と

3歳の女の子ができ、幸せな生活を送っていた。




それが! 突然、異変を感じたんだ。

何かが変で、今まで通り奥さんも二人の子供も

一緒だし、同じ家に住んで近所の人達も一緒だのだけど、、、?

なんだか、意識がふわふわしている。

まるで、夢でも見ているような感覚を受けたんだ。

でも、そんなはずがないよね。

五感は正常だし目も見えるし、ちゃんといろんな音も聞こえる。

美味しい物を食べて美味しいと感じるし、いい匂いもする。

手で触るモノも本物だ!

これが、ニセモノの情報とは到底、僕には思えなかった。

愛する妻との毎日のキスも、息子や娘を抱きしめる感触も。

何一つ、嘘のない現実だと僕は思っていた。





・・・でも?

ある日、僕はこの世界が現実じゃないんじゃないかと疑う

事があったんだ!

僕の目の前で、いつも見る景色が映像のように乱れたからからだ。

本当の景色を見ていて、映像が乱れることはない!

これは! まさか!? 夢なのか?

そんなはずがないじゃないか! 僕も妻も息子も娘もちゃんと

僕の記憶の中にいるし、実際にここに居て同じ記憶を分かち合

って生きている。




それなのに、どうして?

あれは、一体!? 何だったんだろう。

僕は気になり、この世界が本当の世界か調べる事にしたんだ。

先ずは、職場の同僚に何となくかまをかけてみた。



『なあ~昨日のお昼ご飯は、カレーだったよな。』

『あぁ、旨かったな~!』

『あぁ、でも具にこんにゃくが入ってたよな!』

『えぇ!? そうだっけ?』

『あぁ!』




次の日、同じ同僚に僕はこう話す。



『昨日のお昼ご飯のオムライスは旨かったな~』

『あぁ、旨かったな~!』

『でも、オムライスの中にニンジンが入ってたよな!』

『えぇ!? そうだっけ?』

『あぁ!』




更に次の日にも、同じ同僚に僕はこう話した。



『昨日の、晩に食べたビーフシチューは旨かったな~』

『あぁ、旨かったな~!』

『でも、お前! 食べてないよな?』

『えぇ!? そうだっけ?』

『そうだよ! 僕は昨日の夜は家族で食べたからな!』

『・・・・・・』





この同僚には、パターンがあると感じた。

普段なら、いろいろ話すこの同僚も同じ言葉を何度も言う。


昨日食べたモノが美味しかったと言うと、、、?

彼は、【旨かった】僕が疑問に感じた事を言うと、、、?

彼は、【そうだっけ?】と逃げるような言葉を言う。

まるで、合言葉のような会話。



今までは、こんな風に感じた事がなかった。

これは、やっぱり【夢】なのか?

僕は、どんどん疑問を感じてのめり込んで調べていく。

そうすると? 目を付けられたのか。

僕は、ある男達に連れ去られた。

そこで、本当の僕の事や家族の事、この世界の事を話す

老人に出会う。



『君は一体、何が知りたいんだ?』

『“真実だ!” 本当の事を僕は知りたい!』

『知ってどうする?』

『・・・まだ、分からない! それでも本当の事を知りたいんだ!』

『いいだろう! 彼を起こしてやれ!』

『えぇ!?』

『さあ! 目を瞑れ!』

『・・・あぁ、』

『俺が、3秒数えるまで目を開けるなよ。』

『分かった。』




僕の意識は、あっという間に朦朧としてきた。

そして、遠くの方から数を数えるあの男の声がする。


【1.2.3、、、】



僕はゆっくりと目を開ける。

そこでみた風景は、外は真っ暗で、何かカプセルのようなモノ

に入って、人々が眠っている。

その数は、途轍もない数だった。

世界中の人達がここで眠っているかのように僕には感じた。



『ここは!?』

『君が見たかった、“真実”だよ。』

『・・・・・・』

『見なけりゃ良かったかな。』

『・・・い、いや、でも、どうしてこんな事に!?』

『地球に強烈な電磁波が降り注いだんだ! あっという間の事

だった! 防ぐことは誰にもできなかった。でも我々はそうなる

事を知っていた。だから一時的に隠れていた。そして世界中の

人々の入れるカプセルを既に用意する事ができていたんだ。』

『・・・そ、そんな!?』

『君たちは、共通の夢を皆で見ているだけ! 今まで通り何も

知らずに、生活をしていけばいい! 君もな!』

『えぇ!?』

『悪いが、この記憶は消すよ! 君にはまた夢の世界に戻って

もらう事にする! それが、君にとって幸せな事だからな!』

『・・・な、なにを、勝手な事を。』

『おい!』

【ハイ!】






・・・僕はまた目を覚まし。

家族とのいつもの生活を送っていた。

あの時見た、“真実”は全て記憶から消されて夢の世界へ。

まさか!? 真実のあるあの世界か? 夢の世界か?

今の僕には、もう選択肢はなくなっていた。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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