表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
創り手、壊し手  作者: エスエス
3/3

権能


 世界では百合、バラがマジョリティとなり、この中世ヨーロッパのような街並みの中、異性愛者たちは一人の例外もなくロミジュリ状態に陥ったなんてことはなく、あっさりと箱の中身は縄文時代で終わった。


「人間が全滅した」

「まあそうなるのはわかってたろ」

「流石に同性の頸見て即理性蒸発はやりすぎだったようだ」


 本能を超える習性までプログラミングできるのか…


「こんなの権限があればどんな存在でもできることだ。ほれ」

「なにこれ」

「エンゲージリングというやつだ」


 飲んでいた水を盛大に吹いた。人生で口に入れた液体を吐き出したのは初めてかもしれない。あ、うがいがあった。


「無論婚約の意ではなくより語源に近い方の主従の意、つまりはそれをつけることで私のしもb…眷属になれる」

「…なれるとどうなる」

「私の箱庭をいじる権限の付与、それと中に入る事、物の出し入れが可能になる。少しコツが必要だが…こういう風に」 


 手に握られていたのは野球ボールだった。なぜだ


「スカイツリーの中から取り出したんだ」

「ああ、あの建設中に投げ込まれたってゆう…」


 うん?


「サイズが大きくなってる?」

「当然だ。この引き出しが次元を歪めた窓口になっているだけで、世界は確かに存在しているからな。人間もこの通りだ」


 一瞬嫌な予感がして一瞬で思った通りのことが起こった。先程の同性頸興奮世界でのこと、明言は避けたが特に男側がひどかった。ぼかしていうと、まずコンセントを刺したやつと刺された奴がいて、しかし刺された側にはまだコンセントが残っていて、刺した側にもコンセントを刺すところは残っている。そして当然うなじも出ている。じゃんけん列車ってやったことあるだろうか。あんな感じで後ろを取った電車が背後から、こう、ガッシャーンと


 目の前には電車が停止していた。先頭の虚な、先程骸になってしまった男と目があったような気がした。あれ、視界が…


 「刺激が強すぎたか…対象へ現実改変を実行(きおくしょうきょ)

 

 ………


 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ