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夕焼けを君と。  作者: 実唯
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3、最初の出会い

晩御飯の買い出しをするために家を出た。

おかず、何にしようかなぁ。

ドン、と音がして前を見ると目の前で男の人が尻もちをついていた。

「あ、ご、ごめんなさい!」

手を差し出し相手の人の様子を見る。

儚い感じの爽やかな男の人だ。

「こちらこそすみません…少し、よそ見してしまいました」

「お怪我はありませんか?」

「僕は大丈夫。君は?なんともない?」

僕って話す人初めて見た…

「だ、大丈夫です!」

「それは良かった。お互い気をつけようね」

「はい!」

それだけ言葉を交わすと男性は少しふらふらしながら去っていった。

「…大丈夫かなぁ」

不意に時計を見ると午後6時を迎えようとしていた。

「た、卵のセール!!」

このままじゃ卵のセールに間に合わない!

男性は気になるけど節約するため…!


スーパーに来ると近所のおばさまたちが

卵の籠に集まっていた。

「こ、これは…ピンチ!!」

おばさまとおばさまの間は少しの隙間もない。

このままじゃ卵までありつけない。

「ちょっと危ないけど…やるっきゃない!」

私は意を決しおばさまの中に飛び込んだ。

もみくちゃにされ服が引っ張られる。

この服お気に入りなんだけどなぁ!!?

卵を1つしっかり掴み傷つけないように割れないようにおばさまの群衆から抜け出す。

「げほっげほ!」

あの中にいる時は気づかないけど抜け出した途端鼻につくおばさま特有の匂い。

「化粧と香水やりすぎでしょ…」


念願の卵、その他の物を買いスーパーを後にする。

辺りはすっかり暗くなっていた。

「早く帰んなきゃ」

この付近は治安があまり良くない。

引っ越す時夜中の一人歩きは気をつけるようすごく注意された。

それでもかなり出歩くけどね。

早歩きで道路を通る。

この通りは公園が多くてたまに1人で遊んだりしている。

その中のひとつの公園は心霊スポットとしてちょっと有名。夜中に騒いでいる多分学生たちをよく見る。

杉の木の下には女性の幽霊が出る、とか夜中に1人でブランコを漕ぐと片方のブランコも不自然に動き出す、とか噂はいろいろ。

そんな公園の前を歩く時は自然と早歩きになっちゃう人が多いみたい。

そんな私もいしきしてなくても早歩き…

「ほんっと不気味な雰囲気なんだよね…」

はやくかえろっと…!

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