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夕焼けを君と。  作者: 実唯
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1、最低な自分

とある人と待ち合わせをするために街の一角にあるカフェに来た。

「…はぁ」

こういう大勢人がいる場所は得意じゃないんだよね…

そんな中スマホが何かの通知を告げる。

差出人は私が1週間前に面接を受けたとある企業。

つまりこのメールは合否の連絡…

「…ふぅ…よし」

心の準備をし、下にスクロールする。

そこには…不採用の三文字。

「…わかってた…わかってたけどさぁ…」

この企業で通算18社目。

手応えがなかった訳じゃない。

もうなんか、悲しいとかよりよくわかんない感情が渦巻いちゃう。


しばらくして私のたった1人の友人が少し遅れてカフェに来た。

友人の吉野 春佳は就職活動が上手くいき新社会人として忙しい日々を送っている。

「んで、まーた不採用だったわけね」

現実をまたぶつけられたような衝撃が走る。

擬音語で表現するなら…そう、ゴーン、みたいな。

「最近さ…何するにも億劫で、家にいてもなにもしたくないし…ご飯とか食べるの忘れちゃうんだよね…このまま就職活動してて本当に意味があるのかなって考えちゃってさ…」

私の言葉を真正面から真面目に受けてくれるのは春佳だけ。

「秋穂…」

「なーんてね!ごめんね、春佳。

それで今日って何の用だった?」

暗い話をしてしまった。

「あ、あぁ…別に用って程でもないんだけどさ…

秋穂、来週空いてる?」

「?空いてる…と思うけどいつ面接が入るかわかんないなぁ…」

「あー…確かにそっか、なかなか時間合わなくなってきたね」

学生時代は春佳と一緒に放課後とか休日に集まって遊びに行くことが日常だった。

その日常が当たり前であの頃はずっと続くんだろうなぁとか思ってた。

「ぜーんぶ終わったら、さ。

一緒に遊びに行こうね、秋穂!

じゃぁ私お昼休憩から戻んないといけないから、

秋穂、がんばれよ!!」

「あ、うん!春佳、ありがとう!」


カフェを出て近くの広場のベンチに腰掛ける。

春佳の笑顔が脳裏に焼き付いてとれない。

あんなふうににっこり笑う春佳を羨ましいと思う反面少し憎らしいとも思ってしまった。

「…最低だ…私」

私なんかに優しくしてくれる親友に対してさえも醜い感情を一時とはいえ抱いてしまった。

春佳は私の言葉をちゃんと聞いてくれる。

そんな春佳だからこそ私も話したい。

でも、たまに思う。

人生を謳歌してる春佳とどん底の私。

「…釣り合ってるのかなぁ…」

ううん、釣り合ってる、釣り合ってないとかじゃないよね!

春佳は春佳!私は私!

「よーし!明日からも就活がんばろー!」

広場には人が結構いたからごめんなさいだけど

大声でなにか宣言しとかないと

自分が自分でなくなっちゃうような気がしたんだ。

拙い文章になってしまった…;;

最後まで読んでいただけると嬉しい限りです…!

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