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一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
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女性用【馴れ合いの対価】

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 ♂0︰♀1︰不問0

 赤い屋根の魔女

[あらすじ]《4分程度》

 今日は『赤い屋根の魔女』が起きる日です。村の人間はそれぞれ家で出掛ける準備をします。『赤い屋根の魔女』は午前0時に家を(おとず)れる村人達を(むか)える準備をしていました―――。








【赤い屋根の魔女】


 ふぁあ〜。…またこの日か。

 今日は随分(ずいぶん)静かな夜だこと。


(伸びをして)

 んー! そろそろ準備をしようか。

 ピョン吉〜。……ピョン太郎だったか? …まあいい。ピョン三朗(さぶろう)〜…、髪を整えておくれな。

 ボサボサの髪で出迎(でむか)えるには彼らもワタシも繊細(せんさい)過ぎる。


 …さて。

 今日は何だったか。…ああ、そうかい。死者の祭りが終わったのかい。これまた微妙な時期に目覚めたもんだよ。


 まあいい。

 こんなに静かな夜ならば前の起床(きしょう)の時みたく大爆発を起こす訳にもいかないからね。

 質素(しっそ)(なべ)煮込(にこ)みにでもしようか。


 (たな)仕舞(しま)いっぱなしの素材も使ってやらないと。

 クモの糸に毒ガエルの(きも)。…ああ、妖精の羽。こんな所にあったか。これも使おう。


 …さて、始めよう。午前0時まで時間もない。

 大鍋(おおなべ)に怪物の吐き出した液をたんまりと。強火(つよび)で数分。液が煮立(にた)つのを待っているのは(ひま)だし熱い。


 この間にクモの糸を半分にしておいて、人魚の涙と混ぜ合わせよう。クモの糸のコリコリした食感がクセになるといいんだが。

 何せこの組み合わせは数万年のうちで初めてだ。()り合わせで作るのは結構だが、レシピが無いのは困りものだな。


 まあ、味の感想は性懲(しょうこ)りも無く我が家へ礼をしに来る村人達にでも聞くとするか。


 よし、液が煮立ったな。


(レシピを読みながら)

 そこへケルベロスの骨とクラーケンの(すみ)を入れる。…本当は足の方が嬉しいんだが…、クラーケンは高いからな…。

 (すみ)を手に入れるだけでも本棚(ほんだな)隙間(すきま)が出来た…全く恐ろしい魔物だよ…。


 ケルベロスの骨から出汁(だし)が取れたら骨を鍋から取り出す。……同胞(どうほう)の骨は奴らとしてはどうなんだろうか…。まあいい、後で地獄までひとっ走りしてこよう。


 怪物の液とクラーケンの(すみ)を鍋の底から混ぜ合わせる…火を中火(ちゅうび)にしてからオークの肉、ハーフエルフから(ゆず)ってもらった野菜を食べられる大きさに切る。

 まな板に切った食材を並べてから妖精の鱗粉(りんぷん)を振りかけて鍋に放り込む。


 よし、メインディッシュは煮込み終わったら完成だ。


 ……今日は前の起床(きしょう)からどれくらい経ったんだろうか。材料調達にも行きたいんだが、行ったところで我が家に帰るまでにワタシは起きていられるだろうか。


 …………まあ、……いいか。

 考えるのは『魔女の手料理』を村人達へ振舞(ふるま)ってからだ。

 さて、この妖精の羽はどうしてやろう。

 さっと()げてから軽く(あぶ)るか。…んん? 少し前にそんな料理を作ったような…? まあ、酒のアテくらいにはなるだろう。


 …おやっ、もうこんな時間だ! メインディッシュ以外のものも作らなくては…! ピョン吉〜! ピョン太郎〜! ……ピョン太夫(だゆう)〜! 悪いが手伝ってくれ〜!









STORY END.

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