男性用【塵芥、跳んで】
声劇タイトルは
【ちりあくた、とんで】と読みます。
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ジアルド
〈護衛部隊隊長。〈寡黙騎士〉の異名を持つ。今回の調査で共に組まされた暗殺部隊のニーアと上手くやっていけるか不安〉
[あらすじ]《3分程度》
王都サハラードの騎士団には。九つの部隊が存在する。若くして護衛部隊の隊長を務めるジアルドは隣でナイフを磨く暗殺部隊隊長のニーアに話し掛けた―――。
【ジアルド】
相変わらず悪趣味な武器を持っているんだな。
…いいや、遠目からいつも見ているだけだったからな。こうして調査としてでなければ接することも無かっただろうな。
む、俺の歳か。
二十九だ。……なんだその目は。どうせお前も随分若いという目で見るんだろう。
…実力もそうだが、前隊長がな。…俺を推薦したらしい。会った事もないくせに。
アンタ、俺の前の隊長を知っているだろう。どんなお方だった。
(相手から前隊長の特徴を聞いて)
冷徹で、任務に忠実…それでいて重傷の騎士は戦場に置いていく。
……何故そんな男が隊長なんて出来ていた。結局はアレか、実力と言うやつか。
…何? “お前が隊長という事に不満を持っている騎士もお前と同じ事を思うだろう”?
………。…そうだろうな。
だがどうしたって騎士の命を投げ棄てられる? 騎士だって民だ。それも手負いの。アンタの言い方からするに彼はいつもそんな事をしていたのだろう。いつも、どんな戦場でも。…それは、あまりに命を馬鹿にしているだろう…!
“真面目”だと? ハッ、倫理観のない行動が嫌いなだけだ。
俺だってそのようなお方の推薦さえなけりゃ特攻部隊にでも入りたかったさ。
……ん? 俺の出身か?
サビャーラ。もう滅びた、小さな村だ。
俺はその時、ちょうど隣町へ遊びに出ていてな。帰ってきた俺は土産を落として叫んだよ。母も父も、友も。誰も彼も、魔物に食い殺されて死んでいたのだから。
“生き残り”? まあ、村から出兵して行った者は何人か居たはずだが…、何せ当時まだ子供だったからな。村から出ていった者を頼るより、空に昇る黒煙に気付いて様子を見に来てくれた大人へ泣きつくので必死だったよ。
………、兄が居たらしいが。
どこで何をしてるかも定かではないし。村が滅びてもう24年。今更探す気も起きないさ。
……っと、そろそろ時間だな。
悪いが、暗殺部隊と共闘は初めてだ。隊員には無理のないように言ってある。お手柔らかに頼むぞ。
STORY END.




