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一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
79/197

男女兼用【恐い、恐い、怖い】

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 ♂0:♀0:不問1

 不思議な子

[あらすじ]《2分程度》

 例えば。暗い押し入れの奥で誰かが僕を見てるかもしれない。例えば。暗い廊下の先から誰かが私に近付いてくるかもしれない。・・・ああ、恐い。あるかもしれない現実が。ありもしない現実が。恐くて怖くて仕方ない―――。










【不思議な子】


 怖いのです。

 怖いのです。


 明日(あす)が来るのが怖いのです。

 今日が終わるのが怖いのです。


 押し入れの奥。廊下の先。

 誰も知らないワタシの恐怖が。


 花開く瞬間が怖いのです。

 出来ればその()(つい)えてしまいたいのです。


 愛する人は作らないのです。

 作ったものはいつか壊れてしまうのです。


 ワタシは、ボクは、アナタは。

 恐くて、恐くて、怖いのです。


 怖がるだけでは何も生まないのは分かっているのです。だけれど、楽しい事は何一つ無いのです。



 ・・・ああ、駄目なのです。

 このままでは良くないのです。

 ですから、ですから…。


 ワタシは、ボクは、アナタは。

 どうすれば良いのでしょうか。


 だって、だって、だって。


 楽しむ事は一人では出来ないのです。


 誰かが作った何かに(すが)って、自分が作った何かを奪われて。

 楽しめてしまえば(らく)なのでしょう。

 ()まれてしまえば楽なのでしょう。


 気付いてしまえば地獄(じごく)だけれど。

 気付かなければ夢心地(ゆめごこち)なのです。


 気付いてしまえば怖いのです。

 気付かなければ生きている事さえ忘れてしまうのです。


 明日(あす)は8月32日。存在しない夏の日。

 気付かなければいつもと変わらぬ(セミ)の鳴く夏の日なのです。

 だけれど。


 気付いてしまえば。

 それは本当に・・・・・・。



 ・・・怖いのです。

 ワタシは、ボクは、アナタは。




 一体全体、どうやってして生きているのでしょう。










STORY END.

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