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一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
62/197

男女兼用【語り部瞳鏃〜蟻蝉編〜】

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 瞳鏃

[あらすじ]《2分程度》

 (かた)()(ひとみ)(やじり)は大嘘をこく事で有名な語り部だ。とは言っても嘘をつくのは営業時間外。語りをしていない時ばかりだ。だからこそこの語り部の語りは紛うことなき《本当》なのだ―――。









【瞳鏃】

 ………あ、ども。また会ったね。

 今日は聞いてく? ああ、時間無いの。じゃあ短いのしてくから聞いてってよ。


 今日はボクの師匠、蟻蝉(ありせみ)について。まあそこまで有名でもないし知らなくても無理ないけど、同業(どうぎょう)(しゃ)なら世話になったって言う人が多いんじゃない?


 あの人、路銀(ろぎん)無くて困ってる語り部見掛(みか)けるとすぐお金あげちゃってさ。修行期間はボクがお金の管理してたんだよね。

 お(かげ)で知らなくてもいい語り部の名前覚えちゃってさ。なぁんか聞き覚えあるなぁっていうのは大抵(たいてい)先生……あ、彼の事は先生って呼んでたんだけど、先生に金もらってた語り部だなぁって。


 今、その人はどこにって? ああ、死んでるよ。天国か地獄(じごく)かは知らないけどどちらにせよ楽しくやってんじゃないかな。自由な、人だったからね。


 ―――自由と、偽物を愛してた。


 先生は語り部()りとかいう胡散臭(うさんくさ)いのにまんまと殺されて結局墓も作られないままになっちゃってさ。……あ、ボクが作ったよ。面倒だったけどね。


 あの人はさ、ボクを勝手に語り部にしたくせにボクが有名になる前に死んじゃってさ。修行を終えてから一度だって鉢合(はちあ)わせた事だって無かった。


 ボクも良い歳だし(さび)しいとかは無かったんだけどね。ただ、あの人が死んだんだなぁってのを忘れない(ため)に嘘をつくことにしたんだよ。


 まぁ、その嘘でボクは(ひとみ)(やじり)として名を()せたんだから皮肉(ひにく)なものだよね。


 …………ふぅ、……ね? 本当に短かったでしょ? 今更(いまさら)あの人に関して語る事も無いからね。


 それじゃ、また別の演目(えんもく)で会おうね。









STORY END.

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