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一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
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47/197

男女兼用【語り部紫狒々〜目標編〜】

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 紫狒々

[あらすじ]《3分程度》

 (かた)()紫狒々(しひひ)は山奥の小さな集落の出身である。ある日集落へやって来た楽しそうな語り部に憧れて紫狒々は集落を飛び出したのだった―――。











【紫狒々】

 やぅやぅ。アイは紫狒々(しひひ)。最近名の売れ出した新参(しんざん)デ、ここよりずっと遠い山奥に生まれ故郷を持つ語り部デス。


 今日の紫狒々はあまり語る気分じゃありませんガ、人通りの多いところなので短いお話を一つしましょうカネ。


 先も言った通り、紫狒々は遠い山奥の集落出身の田舎者デス。外部(がいぶ)との交流はほぼ無いに(ひと)しいので紫狒々は集落を飛び出してから人の多さや、そこで暮らす人々の様子に大変驚いたものデス。


 紫狒々の暮らしていた集落では、自分の名を言う際、自分を『アイ』と形容(けいよう)しマス。

 いきなり自分の名前を言うのは《攻撃のサイン》なのデス。紫狒々の暮らしていた集落は戦闘の(たみ)が多かったデスから、間違った自己紹介の仕方は命取りデシタ。


 そんな集落にやって来たのは大剣(たいけん)(たずさ)えた目つきの悪い男デシタ。

 その男は集落の(おさ)の家へ行き、戻って来ると広場(ひろば)へ座り込んで自らを『アイ』と言いマシタ。


 彼は自分を『語り部』だとも言いマシタ。紫狒々は彼の語る話に心を奪われマシタ。

 彼は紫狒々の暮らす集落の出身ではなかったろうに集落での決まりを守り、とても楽しい話を毎日のように聞かせてくれマシタ。


 そうして彼が路銀(ろぎん)充分(じゅうぶん)()まったと集落を離れようとした時、紫狒々は彼に会いに行きマシタ。

 彼はこちらを見てニヤリと、まるで猛獣(もうじゅう)獲物(えもの)を見つけたかのように笑いマシタ。


 そうしてこう言ったのデス。

『お前の()く道が幸運に満ちますように…』と。


 それから紫狒々は独学(どくがく)で語りを学びマシタ。二年後、集落を飛び出してこうして名の売れた語り部として生きていマス。

 紫狒々が語り部になった()()けの彼の名を紫狒々は残念ながら覚えていません。


 デスが、彼を目標に生きようと紫狒々は日々奮闘(ふんとう)するのデス。

 それでは今日はこの辺で。

 またどこかでおアイしましょう。


 紫狒々の()く場所に、幸運あれ。









STORY END.

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