女性用【ヒトが創るヒトの世で】
台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。
『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。
※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。
♂0:♀1:不問0
適当な女
[あらすじ]《2分程度》
超人気小説家と自身を称する女は新人の担当編集者にとある質問をされる。それは物書きならば誰しもがされる質問だった―――。
【適当な女】
え? どうして小説を書くのって・・・アナタ、新人だからってしていい質問とそうじゃない質問があるわよ。まぁいいけど。
・・・・・・そうねぇ・・・、改めてそう聞かれると答えって出てこないものね。だって私にとっては当たり前の事だもの。
・・・例えば、アナタは呼吸ってどうしてするの? って聞かれたらなんて答える?
そうね、生きる為だわ。
私もよ。・・・便乗して答えを出したって思われたくないから理由を言うけど、私にとって文字で作る世界ってね、私の全てな訳よ。それが無くなったら私じゃないし。・・・いえ、無くなるなんて想像も出来ないわ。
私が、この紙面に書く世界は私じゃなければ、私が居なければ成り立たない世界。だから、私の手から居なくなるなんて考えられないのよ。
隣に居て当たり前、とか。
そばに居て当然、とか。
まぁそういうものよね。
ああ、もちろんね。
書いてて嫌になる事だってあるし、嫌な言葉を投げつけられる事だってある。それで辞めたって構わない。それで嫌いになったって構わない。
それで私が書いてきた世界が変わる事も終わる事も無いんだから。いつか、・・・いつかもう一度始めたいと思う日が来ればいいのよ。
私の世界は私しか書けないのだから。
すごい? そう、こういう考えってすごいのね。初めて言われたわ。
まぁでも、どんなにすごい作品でも世に送り出さなきゃ評価はされない。
その評価の場へ出すには少しでも御粧ししなきゃね。
それをしてくれるのがアナタ達、担当編集者なんだからもっと頑張んなさいよ?
・・・さて。
締切も来週に迫ってるしさっさと終わらせるわよー!
STORY END.