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一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
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195/196

男女兼用【語り部涼垰〜水饅頭編〜】

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 ♂0:♀0:不問1

 涼垰

[あらすじ]《3分半程度》

 かた凉垰すずたおはそのこしに誰にも抜けない宝剣ほうけんたずさえている。いつか、この宝剣が抜ける時まで凉垰は語りを続ける事だろう―――。

















【涼垰】

 ああ゛、あ゛っち゛ィィ〜〜…! ビオリア地方ってこんなあっちかったっけ!?


(客から教えられて)

 ああ〜…地下ダンジョンの発生か…。そういや、不死鳥フェニックスか何かが発見された〜みたいな噂聞いたな。地下ダンジョンの話かよぉ…もっと情報集めときゃあ良かった〜〜。


 ま、いっか! じゃあ、予定変更! ビオリアの特産品である甘蒂あまへたいちごを使った苺(あめ)の話は、また今度にするか。製造工程喋ってるだけで汗が吹き出てきそうだしなッ。


 今日話すのは、ビオリアの雪解ゆきどけ水で作るみず饅頭まんじゅうについて! なっ? 聞いてるだけで心がすずむだろ!?

 あ! オレは涼垰すずたお! 語り部の涼垰だぜ。暑い中だが、良ければ聞いてってくれよ。


 その水饅頭は元々売り物じゃあ無かったって聞いてるぜ。なんでも、山奥で暮らしてる婆さんが夏の間だけ遊びに来るまごの為に作ってたんだが、孫がいつだったか食べ切れないっつーんで、持ち帰った後に友人らに配って回ったんだと。

 そのうちの一人、後にこの水饅頭を世に広めるにいたった人物、ビオリアの和菓子職人であるドゥアソンは、その味にえらく感動したそうな。

 …何? 大袈裟おおげさだって? アンタらも食べてみりゃあ分かるって。この暑さだ、冷たい甘味かんみが喉を通る感覚は、幸せ以外の何モンでも無いんだからさ。


 っと、話がれたな。

 ドゥアソンは水饅頭をくれた孫に話を聞いて、自分の店も放ったらかしにして、その婆さんに会いに行ったんだと。

 そうしたら、婆さんは喜んで作り方を教えてくれて、これを売ってもいいかと聞けば、何の問題もないと笑顔を見せてくれたそうだ。


 それからドゥアソンは、どうにかこの水饅頭の素晴らしさがビオリアを飛び越えて、王都にまでもとどろいて欲しいと願って、古代ルジシアの一柱ひとはしら、エグリナの名から取って『エグリ饅頭』と名付けたんだと。


(客の反応に嬉しそうにして)

 おっ! やっぱ名前出せば知ってる奴は知ってるよな〜! いやあ美味いよなぁ、『エグリ饅頭』。駆け出しの語り部でも気軽に手を出せる良心的な値段設定なのも良いよなぁ…。…実家に居た頃は取り寄せまでしてたけど。


 とまあ! これがビオリア地方の北にある、あっと、…ああ、そうだ。忘れてた。店の名前は『甘味屋ドゥア』。そこのイチオシ商品の『エグリ饅頭』! あん桜餡さくらあん、ずんだ餡が使われているものが二つずつ入ったお徳用がオレのオススメだぜ!


 じゃあ! 今日はここまで!

 オレも『エグリ饅頭』買ってこうかな〜、それともビオリアをくだってピノーまで行こうか…。ま、後でいっか!

 あ、そうだ! この宝剣を抜ける奴は後でオレんとこまでな! まったな〜!











STORY END.

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