男女兼用【語り部涼垰〜銅鑼焼編〜】
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涼垰
[あらすじ]《2分程度》
語り部凉垰はその腰に誰にも抜けない宝剣を携えている。いつか、この宝剣が抜ける時まで凉垰は語りを続ける事だろう―――。
【涼垰】
いよ〜し。この辺で始めるか! オレは語り部の涼垰! 三年半しかやってねぇし、知らなくて当然だわ!
まあ、覚える覚えないはそっちで決めてくれよ。オレは名を広めるつもり無いかんな。
んじゃ、まあ、さっさと語っとすっか!
今日は紅茶の香る、カリふわ食感の揚げ銅鑼焼について!
店があんのはヒラグ地方の端っこ! ちょっと行けばダゴーボ地方とを繋ぐ検問所があるくらいは端っこだぜ。
店の名前は『ol』。銅鑼焼以外にも、羊羹とか、饅頭とか、色々売ってんだけど、オレのオススメは生地に、あの有名店の紅茶が練り込まれてる、揚げ銅鑼焼一択だな!
(客の微妙な顔を見て)
ンな顔すんなって! オレも最初は銅鑼焼を揚げるなんて無粋な事す真似ンなぁ、なんて思ったけどよ。騙されたと思って食ってみろって!
カリカリに揚げられた衣を割れば、中からふわっふわな生地と甘くて芳醇な紅茶の香りが、ぱっと広がる訳よ!
しかもな、中の餡子はそこまで甘ったるくねぇんだわ。
オレのオススメは粒餡の方。漉し餡の方も良いっちゃ良いけどな。銅鑼焼自体が揚げられてっから、漉し餡だといつまで経っても熱さで食べられたもんじゃねぇんだ。オレ、猫舌だからさ。
(思わぬ指摘に笑って)
んお? そこが良い? ハハっ! 漉し餡派の訂正が入っちまった! 熱さを味わいたい奴はそっちにしてくれよ!
あ、そういや。今は季節限定だとかで、栗餡の揚げ銅鑼焼きも売ってたっけな。
秋の季節だけの販売っつってたから、買いてぇ奴は急いだ方がいいぜ。こっからヒラグ地方までは丸三日掛かるからなっ。
そんじゃあ、今日はこの辺で。
んあ? 腰のこれ? 家の倉庫にあった宝剣! 抜ける奴を探してんだ!
んじゃ! 疲れたから甘いもんでも買って帰るわ! またなァ!
STORY END.