表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
157/196

女性用【非業な感情】

台本タイトルは【ひごうなかんじょう】と読みます。



台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂0:♀1:不問0

 目を合わせない女

[あらすじ]《2分半程度》

 自分をにらむ後輩に、内心ないしん安堵あんどする。そう、追ってきてしまったの。馬鹿ね、本当に。…本当に馬鹿な子ね―――。












【目を合わせない女】

 気に入らなかったの。自分の事がずっと。

 嫌いだった、とは少し違うけれど…でも、私は私自身を認めてあげられなかった。

 私は私を信用してなかったし、どうせ失敗するんだろう、とか。どうせ上手く行きっこないとか、そういう否定ばかりをんできた。


(長い沈黙の後、ため息を吐いて)


 ……いっそ、皆が私を否定してくれればいいのに。生きる価値がないのだと指を差して笑ってくれたらいいのに。


 そうしたら、ちょっとくらい。私は私の事を可哀想かわいそうと思えるのかしら、って。


 でも世界って…思ったより優しいの。

 思ったより、中途半端に手を差し伸べてくるものだから…。


 私はずーっと長い間、グジグジと悩んで自分を捨て切れなかったの。

 みじめでしょ、子供みたいでしょ、こんなにひねくれてるのに、最後の一歩がみ出せないでいるなんて。


 嗚呼ああ、馬鹿な子。

 追ってきてしまうなんて。


 良いじゃない、あっち側にいれば。

 私なんか放っておいたら良いのよ。


 こんな、矛盾むじゅんばかりを口にして、おんなじ所にとどまって、なんにもせてない女なんか放っておいてったら!


 ………何で、どこにも行ってくれないのよ…。

 ッ何で、そんな目で私を見るのよ…。


 “貴方を愛してしまったから”……?


 ウソよ、こんな惨めで憎たらしくて、自分の価値もせない女を…愛してる…? 寝言は寝てから言うことね。


 …………………………。



 …まあ、こんな所まで来て、そんなごとを言うタイプではないのは、知っているけれど…。


 でも止めに来たんじゃないんでしょ?


 貴方がここに、ひとりで来たのが答えだわね。


 …………いいわ、…もういいわよ。


 “ミチヅレ”にしてあげるから、そんな顔で睨むのは辞めて頂戴ちょうだい













STORY END.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ