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一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
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148/196

男性用【語り部茂木~朝蛍編~】

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 茂木

[あらすじ]《3分程度》

 (かた)()茂木(もぎ)容姿端麗(ようしたんれい)で年頃の娘等によく囲まれる。彼は今日も今日とて娘等の襲撃より逃げ仰せながら語りをしている―――。












【茂木】

(息切れしながら)

 はぁ…はぁ…、えっ、と…初めまして…。…っいえ、ちょっと鬼ごっこしてまして…。


 …ふぅ。気を取り直しましょう。

 初めまして、オレは語り部の茂木もぎ。語り部歴は二年ほどですが、師匠の元で三年の修行をしましたので、退屈たいくつはさせないと思います!


 では、早速語っていきましょう。

 ついこの間、ハルベシオ地方の方に足を運ぶ機会がありましたので、その時の話を。


 とある海域のみで採れる希少きしょうな貝、デルフルムール。

 アズマの言葉では朝蛍あさぼたると言う、あぁ、…えっと、アズマの言葉の方が認知度が高いみたいですね…では今回はこちらの言葉で話を進めましょう。


 ハルベシオ地方の時計とけい巨塔きょとうから南へ少し行くと、小さな漁村ぎょそんが一つ。

 その漁村で採れるのが、冒頭に言ったデルフルムール、朝蛍です。

 形は巻貝に似ていて、大きさは足の親指の爪くらいですかね。あまり小さいと加工に向かない、なんて村民がなげいてました。


 朝蛍の身は食用には向いていないので、勿体もったいないですが、取り捨てます。その漁村では、酒のツマミに、とげるくらいまで焼くらしいですが…オレの口にはちょっと合わなかったですね…。

 あはは、まだまだ子供舌なもので…。


 身を取り除いた朝蛍を、冷水で綺麗に洗って2~3日、太陽の光に当てて乾かします。

 そうすると採った直後の白斑しろまだらな模様が消えて、朝蛍全体が白銀はくぎんに輝くんです。


(思い出してげんなりして)

 あれは寝起きの目には良くないですよ…、すぐに目を閉じたっていうのに、まぶたの裏がしばらくくチカチカしていて痛かったです…。

 村民達が何かしらで目をおおっていた理由はこれかと、痛感しましたよ…。


 まあ、そんなオレの失敗談はさておき、白銀に輝き出した朝蛍は回収されて、今度は湿気の多い暗室あんしつに半日ほど保存されます。


 そうしたら、アモという海藻かいそうから採れる天然コーティング剤で朝蛍を保護し、魔力の込められたチェーンでつなげば、幸運、健康、恋愛、運気に金運、どれをとっても最強だと村民が豪語ごうごする、パワーアクセサリーの完成です。


 オレも村を出る翌日に、一番出来の良かった朝蛍のネックレスを渡されたんですが、少しだけ身体が軽い気がしてます。…気がするだけですかね?


 もし気になる方はハルベシオ地方へ。

 漁村の方に出向かなくても、大きな街の土産みやげに置いていますので、運の向上こうじょうなどに、どうぞ。



 それでは今日はこの辺りで。

 またどこかでお会いしましょう、語り部の茂木はこの辺で失礼いたします。









STORY END.

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