女性用【分岐は正しい】
台本タイトルは【ぶんきはただしい】と読みます。
男性用【分岐を違える】の女性ver.です。
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微笑む女性
[あらすじ]《2分程度》
賢い人でしたよ。翳りなど一切感じさせない顔で笑った女性は、だけれども目を伏せて、ため息を一つ。眺めるだけじゃ、足りなかったの。と涙を零した―――。
【微笑む女性】
……酷い人でしたね。正真正銘、裏社会に生きる人って感じでした。
とある少年が母親を恋しく思って泣いていても、自分の進路を妨害していれば容赦なく排除してしまうんです。
とある老婆が孫を守る為に立ちはだかっても、自分の敵だと認識すれば慈悲もなく、老婆ごと孫も斬ってしまうんです。
例え、その残虐な行為が後々自分の首を絞めようとも、彼はあの時の自分は正しい事をしましたから、大した問題ではありません、なんて言うんです。
……愚かでした。
彼がしていたのは、自らの心を不幸せに向かわせる行為です。
簡単に悪人と呼ばれてしまうような、非常に浅はかなエゴです。
だというのに、私の目は彼から離れなくなってしまいました。
貴方が居ないと困った事になる、と気が付いた時には、私は彼の手を取って、共に歩いていました。
案の定。というのはおかしいかしら。
ふふ、自分から着いていったのに、変な言い方ですね。
私が彼と共に行くようになって、いくつかの事が変わりました。
最も変わった点は、私を無条件に慕う人が一気に増えた事です。寂しかった周りが華やかになりました。
(少し笑って)
姐さん、姐さんなんて言われて、ちょっと照れちゃいました。
まあ、そんな風に良い事もありましたけれど、悪い事もたくさんありました。
その度に彼はケガをするんです。大丈夫だって言うんですけど、心配で…。
少しね、嫌な予感がしたんですよ。…素人の勘ですけど。
………………………。
呆れられちゃったかしら。
ケガしなくて良かった、なんて。
…酷い人だったけれど、でも本当に、愛していたんですよ…。
STORY END.