男性用【愉悦、愉悦。】
声劇タイトルは
【ゆえつ、ゆえつ。】と読みます。
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怪しくもカリスマ性のある男
[あらすじ]《3分半程度》
やっと、追い詰めた。アイツが、この事件の首謀者だ。自分の目の前で優雅に座る彼を「もう逃げられないぞ」と睨み付けた――。
【怪しくもカリスマ性のある男】
“逃げられない”・・・? 随分と自分の手際に自信があるんだな?
この状態ならば、オレ様はお前から逃げる事すら敵わないと、・・・そう確信しているようだが、馬鹿ほど自分の事は、良く見えていないようだ。
…はは、そう吠えるな。
ところで、どうして『ここにオレ様が居る』と分かったんだ? ほう、オレ様の元部下に聞いたと。
良かったじゃないか、その情報が『ホンモノ』で。
まあ、オレ様としてもお前と話してみたかった。
適当に作ったモノが、ここまでオレ様に近付くとは・・・ふはは、偶には手を抜いてみるものだ。
何の話だ、だと? オレ様の妄想の話だよ。お前に話したところで、到底理解は出来ないだろうな。
それで? オレ様がなんの事件の首謀者だって?
(考える素振りをして)
・・・・・・。
なるほど、人が突然消え、そして後日、死体となって・・・、
“今さらそんな事を聞いてどうする”だって? …いや、オレ様の行いの末路を『今、知った』だけだ。
(何かの合点がいったように)
・・・ふ、ふはは、…そう、か…なるほど。…そういう事か。
それで? お前はオレ様をどうしたい? 捕まえるか、それとも殺してやりたいか。
オレ様としては、どっちも勘弁なんだがなぁ。
その前に聞きたいことがある?
“どうしてこんな事を”・・・か。
オレ様としては、『無かった事にした』だけなんだが。
・・・ただ、今回に限ってはオレ様が悪い気がしてきたなぁ。
さすがに適当に作り過ぎた。
ノートの切れ端に書き綴って、数年放置したやつに設定付け足してたみたいなもんだし?
あ? 何の話かって?
・・・あー……。もういいか。ここまで“キャラクター”に干渉してこられっと、姉上にバレて怒られちまう。
んじゃあ、簡単に言うぜ。
お前を作ったのも、この世界を作ったのも、オレ様って事だ。
お前が言ってた事件の真相は、オレ様が『気に入らねえ設定』を消しちまった結果って訳だ。
ただなぁ、お前らの世界はオレ様が、学生時代に…ノートの切れ端へ適当に書いたモンだから、変に歪んじまったらしい。
本来なら、あっちゃあいけねぇんだ、こんな事。キャラクターが創造主に相見える、だ…なんて…………
(何かを閃いて)
・・・いや、面白い、か・・・?
創造が自我を持つ・・・って事だもんなぁ? はははっ、やり過ぎると姉上に怒られそうな事を、ははっ、あー…。良い事思いついちまった…。
…お前には感謝するぜ。
ただ、残念だ。…褒美を与えられないなんて。
あーあーあー、うるせえ。無駄吠えすんな。
…心配せずとも、すぐに消してやっからさ。
STORY END.