女性用【橋の下で食む】
声劇タイトルは【はしのしたではむ】と読みます。
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赤いカサを持った女
[あらすじ]《3分程度》
チカチカ、と心許ない電灯に照らされた橋の下。赤いカサを持った女のクスクス、クスクスと何が可笑しいのか分からない笑い声が響く。さあ、今日は何がミえるかしら―――。
【赤いカサを持った女】
(ニヤリと笑って)
あら、こんばんは♪
初めましての子かしら。
…まぁ。どこへ? やだ、帰ってしまうの? 良いのよ、ここに居ても。何一つ、可笑しな事なんて無いのだから。
電灯が壊れかけているのも、橋の下に赤いカサを持った怪し〜いワタシが居るのも、何一つ可笑しな事じゃないのよ。
ここに来たって事は何か、うぅん、そうね。疚しい事だったり、人に話すには向かない事、心に仕舞い込んでるんじゃなぁい?
いいわね、吐き出しちゃいましょ〜♪
貴方のソレ、とっても美味しそうだもの。苦くて辛くてグラグラしてて噛み砕けそうで全然食べきれない、悪魔みたいな味。
あらぁ、話してくれるのぉ? ゆっくりでいいわよぉ、時間はたぁ〜っぷりあるもの。
うんうん…うんうん…。
そう。…そっか……ふふ、そっかぁ…♪
つーまーりー、浮気、しちゃってる訳ね〜! 良いじゃない、良いじゃなぁい!
あっは♪ だってぇ、構ってくれなくて寂しかったのよねぇ? 話してくれなくて虚しかったのよねぇ?
なら。
「仕方ない」じゃなぁい♪
貴方は好きになってもらおうって頑張ったのに。嫌われたくなぁいって取り繕ったのにぃ。
恋人のそんなささやかな努力を気にも留めないお馬鹿さんが悪いわぁ…♪
(段々と悪い顔になって)
うんうん、…そうそう。…そうよぉ…ふふ、そんなお馬鹿さん、さっさと捨てちゃいなさぁい?
貴方にはもぉっと良い人が居るわぁ。だってこぉんなにも他人に気を遣える、優し〜〜子だものぉ…♪
貴方を蔑ろにしちゃう悪ぅい子は〜……ワタシがオシオキしてあげるわぁ。
だからぁ、貴方はなぁんにも気にせず、浮気相手と本物の恋人になっちゃいましょ…?
ふふ…ふふふ、そうねぇ。ワタシも今日は、“良い子”に相見えて良かったわぁ。ふふ、…ふふふふ。
STORY END.