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一人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
127/196

女性用【蛙化現象と言い訳】

声劇タイトルは

【かえるかげんしょうといいわけ】と読みます。



台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂0:♀1:不問0

 元研究者

[あらすじ]《2分程度》

 天才が居た。家宅(かたく)捜査(そうさ)に入られた研究所の面々は口を(そろ)えてそう言った。その天才が全てを(うば)って壊していったのだと、狂ったようにそう言った―――。








【元研究者】

 案外ね、簡単だったわよ。入るのも出ていくのも。何だかね、すごく呆気(あっけ)なく感じたもの。


 あそこから(うば)った資料? 捨てたわそんなの。だってアレ、なーんの役にも立たない紙切れだったんだもの。

 あんな紙切れ、たった一枚大事にして人生無駄にしちゃうなんて、やっぱり研究者って馬鹿ばっかりだわ。


 ああ、そうそう。貴方の娘さんだけど、アレもう助からないわね。完全信者って感じ。何言っても見当(けんとう)(ちが)いな事しか言わないの。だから置いてきちゃった♪


 あら、怒るのは変ね。だって貴方言ったわ。

 “もし娘が正気(しょうき)なら連れ戻してくれ”って。

 私はもう娘さんが正気じゃなかったから連れ戻して来なかったの。


 納得した? あら、そう。(うら)むなら勝手にして、勝手に失敗して? 私関係ないから。


 あそこでどんな研究を? やぁねえ、弱味(よわみ)でも(にぎ)りたいの? 無駄よ。だって私がしてたの、ロボット研究だもの。

 そう、一人で黙々(もくもく)とロボット作ってたの。単調な作業を延々(えんえん)と。自分がロボットになったみたいだったわ。


 …でもね、いざ起動(きどう)して、“彼”の第一声を聞いた瞬間、“彼”を(なぐ)り壊してたわ。


 だってね、“彼”、なんて言ったと思う?


 ―――好き―――。



 ……、こういうの、何ていうのかしら。両思いになった途端(とたん)、相手の事が気持ち悪く感じる現象(げんしょう)

 名前ついてるのかしら。…ついてるわよね…、だってこの世界は何でもかんでも名前をつけて分類(ぶんるい)しないと判断出来ない世界だものね。


 そんな事があってね、ああ、やめようってなったの。可哀想(かわいそう)? あら、娘を取り戻せなかった貴方の方が可哀想だわよ。


 それじゃあ、報告は済んだからね。

 さよなら。もう会う事もないわよ、きっとね。








STORY END.

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