男性用【語り部茂木〜早口編〜】
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茂木
[あらすじ]《2分程度》
語り部の茂木は容姿端麗で年頃の娘等によく囲まれる。彼は今日も今日とて娘等の襲撃より逃げ仰せながら語りをしている―――。
【茂木】
初めまして。オレは語り部。語り部の茂木です。
(客の言葉に少し声が詰まって)
…えぇ、まぁ。新参なもので、まだ名も広まってはいませんから知らなくて当然ですよ。
これを機に覚えていってください!
では今日は語り部達が仕事前の準備運動としてよく口にする早口言葉についてお話しましょう。
まあ、早口言葉と言っても皆さんがよく耳にする「鬼張山各各戦く男子の鬼」といった短いものではありません。
オレも途中で噛んでしまって最後まで言えた事が無いんですが、…オレの師匠はすらっすらと言えてましたね…。どういう舌の回し方をすればあんな風に言葉を紡げるのか不思議で堪りませんよ…。
……そうですね…、件の早口を実際言うとなると…ちょっと、長過ぎるし噛むしで悲惨な事になるのは目に見えているので少々志向を変えましょう。
語り部が使う早口の原点について。
始まりは蜜蘿と呼ばれる二万年ほど昔の…恐らくは最初の語り部です。彼は己の滑舌の悪さを嘆いて自らの練習の為に早口言葉を作りました。
彼についても語りたいですが、まあ、それは…また今度。
彼が作った早口言葉は現在語り部達の間で使われているものとは少し言い回しが違いますが、二万年という長い月日で他の人が言いやすいように形を変えていったのかもしれませんね。
彼が作った早口言葉は全部で三つ…なのですが、どれも長くて今はまともに言えそうにも無いのでまた練習しておきます…。
言える言えないは兎も角としてそういうものがあって、それを初めの語り部が作ったという知識がオレ達語り部の間で消える事無く語り継がれているのは、控えめに言っても神秘的だと思いませんか?
はは、なーんて。
まだまだ新参のオレがそんな事を並べ連ねても何の説得力もありませんけどね!
っと、そろそろ時間です。
それでは、またどこかでお会いしましょう。語り部の茂木はこの辺で失礼致します。
STORY END.