男女兼用【とある探偵の見解④】
台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。
『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。
※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。
♂0:♀0:不問1
気怠げな自称天才
[あらすじ]《2分程度》
あらゆる未解決事件。それらを片すプロフェッショナルが居た。自分は天才だと自称するあの探偵は私を見て「終わりにしようか」と微笑んだ―――。
【気怠げな自称天才】
簡単に、至極簡単に言おうと思うよ。刑事さんには酷かもしれないけれど。
いい? 終わらせちゃって。
何の事かって? …大丈夫、ちゃんと納得させてあげるから。
実はさ、探偵じゃないんだ。刑事さんが勝手に探偵だって勘違いしてただけ。……って言ったら怒る?
じゃあ何なのかって?
ハイブリストフィリア。
犯罪性愛。犯罪行為だとか違反行為をする人に性的な興奮を覚えちゃうタイプの重症者。
まあ、こう見えて天才だからさ。
自分が今まで覚えてきた性癖がこんな形で役に立つだなんて思わなかったよ。
騙してたのかって? 最初に言ったでしょ? 刑事さんが、勝手に勘違いしてたんだって。
ああ、いや。貴方も刑事さんじゃないんだよね。…知らなかった? そうだろうね。
……、ここからは少し、現実味のない話をしようか。
自分はね、こんな気味の悪い性癖を持ってるからさ。イジメと差別を当たり前のように受けて来たんだ。
それについては、まあ割愛しよう。長くなるから。
そんな自分にさ、「役に立って欲しい」なんて声を掛けてきた怪しい医者が居たんだ。
精神科医でね。異常性癖者を実験台にしてる、趣味の悪い奴。
ソイツはさ、自分よりもおかしな目をして小さな白い箱を見せてきたんだ。
「助けて欲しい、この中にいる奴を」
まるで理解出来ない? それとこれと何の関係が? ああ、はいはい。分かったって。ちょっと待てよ、すぐ終わるから。
―――――――――…。
ここが、その箱の中なのさ。
そして箱の中に居たのは、刑事さん。貴方だよ。……いや、早乙女 夏彦さん。
………。
…………思い出せた? まだ何にも?
そっか。じゃあもっと分かりやすく話してあげる。
…残念な事にあの医者は途中経過を聞いてくるだけでなーんにも教えてくれなかったからさ。殆どこちらの見解だけど悪しからず、ね?
STORY END.