男性用【無用の長物たち】
声劇タイトルは
【むようのちょうぶつたち】と読みます。
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口下手な青年
[あらすじ]《3分程度》
集められた少年少女。彼らに向かい立つのは男女二人。大きな『間違い』を犯した彼らに女性が説教を“施す”。青年は女性の説教終わりに「お前からも何か」と言葉を求められて―――?
【口下手な青年】
え、えぇ―――……。いや、さっきので良かったじゃん…えぇ、な、何…何話すの…。
……………………。
あぁ―――…えっと、…うん。
オレは…その、彼女みたいにスゴい事言えないし、あんまり、その…上手く言えないんだけどさ…。
失望はした、かな。
オレらは、その、国から認められた精鋭部隊で、強さ重視で選ばれてるから、正直人間性を疑うような奴ばっかで…、
オレも人前に立って何かを言うのはスゴく、苦手だけど。
『やってはいけない事』のラインは分かる。他の奴らもそう…、でも君らは、そのラインを越えた……それは分かるだろ…?
彼女の言葉を聞いて…その、反省した奴の事も反省してない奴の事も。今後、オレは…一切信用しないよ。
それは、多分何をしてもだと思う。
君らがオレらの命を助けようと…、君らが王に尽くそうと…。
オレは君らを…信じられなくなったんだ。
君らが、オレに話し掛ければ…オレは君らを疑うよ。
君らが、何か行動を起こせば…オレは君らを遠巻きに見るよ。
君らが何かをする度に、君らがオレに近付くだけで。
オレは…君らを……嫌いになるよ。
失望って…そういう、事…。信じれなくなるって…そういう事。
信用を失うって、…そういう事なんだ。
君らはもう、オレにとっての“毒”なんだ。
だから、
(少し言い淀んでから)
………………。
ああ、―――……ええっと。だから。
君らが、謝っても、土下座しても、許しを乞うても、オレより偉い立場になろうと、……さっき言ったみたく、オレらの命を助けようと……
してしまった事はなかった事にはならないよ。
君らがした事、オレは忘れ、ない…。
ずっと覚えてる、事にする…。
君らが忘れても、オレは…忘れない。
君らがした事、やってしまった事、…………君らがオレらを、裏切った事。
オレは、ずっと忘れない。
……―――、もういい? オレからは以上……短い? いやいやいや、充分でしょ…隊長として? …いや、うん…充分だって…。
だって、もう…精鋭部隊じゃないんだもん、こいつら。“追放”の言葉としては充分、だろ…?
……じゃあ、後は…よろしくね…。
STORY END.