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神無月の夜に  作者: トウジョウ レイラ
4/6

神様の家庭訪問

今年の誕生日は、いつもよりも早く起こされた。

「神奈!雅純!早く起きなさい!!」

「…んっ、なーにー?母さーん」

「ほら!寝ぼけてないの!準備すんのよ!」

「「はーい…。」」

今日はいつもの巫女服ではなく、代々受け継がれてきた巫女の衣装を見に纏う。

「神奈!あんたは化粧もしなきゃいけないんだから急いで!」

「わかってるからー!」

姉の巫女は、嫁入りする神様との見合いの場となるため、妹よりもより美しくという習わしだ。

妹の巫女は、仲介人のようなものなのである。



衣装に身を包み、雅純と一緒にいつものようにお参りをする。

神様にも世代交代があるらしく、毎年来る神は違うそうだ。その後、嫁入りの時には、両家父母が揃ってかわされる。そのため、その一度だけ母さんはお姉さんに会えるのだ。

「さっ、いってらっしゃい。」

「はい。母さん。」



…………………………………………………………

社への階段を2人で登るのは、巫女服では相当つらい。

「神奈、大丈夫?重い?手伝う?」

「大丈夫っ…、今くらい平気、雅純も重いじゃん。」

「私は大丈夫!まだ、神奈より軽い」

そんな話をしながら、気にかけながら社に到着した。

「いい、神奈…、この中には神様がいるんだからね。」

「わ、わかってるよ…、よしっ、行くよ。」

「「せーのっ」」

2人で社の扉を開くと、目の前には神様が座っていらした。

「お初にお目にかかります。私は、姉の巫女神奈と申します。」

「同じく、妹の巫女雅純と申します。」

『うむ、我はこの村の神の舞白(ましろ)という名をもらいし神じゃ。そんなに固くなるな娘たちよ、我はそんなに怖い神ではない。』

「はっ、はい!」

『それで、我の嫁となる巫女はどちらか決めたのか?』

「はい。私、姉の巫女、神奈が舞白様の嫁となり生涯をつくして、お支え申し上げます。」

「そして、妹巫女の私が、村の繁栄のために残り地上より、お支え申し上げます。」

『そうか、わかった。では、雅純よ、ここからは夫婦となる我らが2人の会話じゃ、席を外してくれるか。』

「承知いたしました。では、失礼させていただきます。」

『うむ。』


そう言うと、雅純は外に出ていった。

『ふーっ、あー、疲れる…。』

えっ?

『えーっと、神奈だっけ?お前可愛いな^^*』

えっ?

「あっ、はっ、はぁ…。」

『そんなに固くなるな、俺はに父上のように堅苦しい男ではない。』

「えー…。」

『そうだ、お前歳は確か18か…?』

「はい。今日で18となりました。」

『なら、俺と同い年か。』

「え?えぇぇぇぇええええ!!」

な、なんなんだこの神は…!?

同い年ー!?



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