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1、光あれ!

 光あれ!




 オギャー! オギャー!




 最初の一日目。

 その日、俺は一日中泣いて過ごした。




 今までの人生が、余りにも悲し過ぎたから・・・




 そして、




 何も見えない俺に、その触れたぬくもりが、




 余りにも優し過ぎたから・・・




 やがて、どれくらいの時が経ったのだろうか?




 俺は、目が見えるようになった。




 初めに見つけたのは俺を包み込む優しい女性の姿だった。




 一瞬、ぎょっ! とした。




 その女性(おんな)は、背に白い翼を持っていた。




 そして、エルフの耳だった。




 美しいプラチナブロンドの女性は、あろうことか、おっぱいをひり出していた。




「さあ、おっぱいのじかんでちゅよ~。たくさん飲んで大きくなってちょうだいね~」




 そう言いながら形の良い乳房を俺に押し付けてくる。




 心はチョー勃起ものだ。

 でも、躰は、別の衝動に突き動かされていた。食欲である。




 吸い付くようにその双丘の一つを求める俺が居た。




 甘い。




 目に見えない今までにも数度この味は堪能した。




 お礼に、舌でぺろぺろ転がしてみる。




「あんっ!」




 翼エルフの胸は感じる口だとわかった。




 前世では、俺の舌技で何人もの女を絶頂まで導いてきた。




 その時感じたことだが、女は大体二種類のグループに分類できる。

 胸で感じるタイプと、胸ばかり触られるのを嫌悪するタイプだ。




 そして、彼女。多分俺の母親になるのだろうが、間違い無く前者である。




 頬が赤い。




 マザーファッカー




 そんな言葉が浮かんで来たが、そうなってもいいやと思う程、見れば見る程美しい。

 金髪碧眼、そして、シミ一つ無い白い肌。驚く事にほくろ一つ無いのだ。他に比較する事も出来ない位美しい顔立ちと、推定G以上のボリュームを持つ美しい乳房。男の夢がそこにあった。




 けぷ




 調子に乗って少々飲み過ぎたようだ。




「おっ! おっぱい飲み終わったか。じゃあ、残りは俺のものだよな。うひひ」




 えっらい下卑た台詞と共に、一人の大男がぬぼっ! と顔を出した。

 別の意味で衝撃的であった。




 筋骨隆々、マッチョな男、いや、漢。

 その筋肉は、ボディービルで鍛え上げたまがい物の筋肉とは違い、完全に闘う漢の筋肉であった。少なくとも、前世の俺では何百回殺りあっても只の一度も勝てる見込みの無い程の格差。

 腹向けて寝転び

「くっ! 殺せ!」

 とか言いたくなる程、勝ち目が無かった。




 更に悪いことに、こいつの顔だちはスギちゃんである。

 正確には、スギちゃんの顔だちを精悍に整え、髪型を伸びっぱなしのカールした長髪にした感じである。

「ワイルドだぜぇ!」

 とか今にも言い出しそうで怖ひ。




 そして、恐ろしい事実に二つ気が付いた。




 一つは、この美しい女性が、既にこのロン毛スギちゃんの「もの」であるという事実。

 その証拠として「俺」が存在するのだということ。

 


 

 がっく死。




 そして、いま一つは、俺には、このロン毛スギちゃんのDNAが刻まれているという事。




 ショック死。




 グレよう。



 

 そう、決意した。




「パパヲ。張り合わないの。めっ!」




 そう、言った翼エルフ(俺の母)は、怒った顔も魅力的であった。

 ああ、幸せなんだな~


 そう、感じてしまったから、まぁ、許してやることにした。



 今のところは。




 !




 今、大事な情報があったよな?




 パパヲ?




 それ、名前?




 ぷすー(笑)




「キャッ、キャッ!」




「この子、笑ったわ! 良く泣くから元気な子だとは思っていたけど、ずっと泣いてると心配になってきたものね。ようやく、笑顔が見られて嬉しい」


「ああ、きっと、この子は君に似て誰からも愛される子に育つよ。俺が保障する。素敵な子を産んでくれて、ありがとう。愛してるよ。ママメ」




 甘ーい!




 甘ったるい! こんなやり取り見せられて何も出来ない自分が恨めしい。

 しかも、母親は絶世の美女。父親はスギちゃんである。




 邪魔してやる。




 ほの暗い嫉妬が生まれて初めて宿った瞬間である。




「オギャー!」




「あらあら、大変! パパヲ、オムツ持って来て!」




 うんちひり出してやった。




◇◆◇◆




 おむつ代える役はパパヲらしい。




 俺のティンコ見て恥じらう母の姿が見たかったが仕方ない。




 自らやったことだが、気持ち悪いし、なんか痒くなってきた。




 下半身を露出して「くっころ」のポーズをしている俺の姿を見ている第三の目に気が付いた。




 ようじょだ。



 ようじょまでいる。




 母に似た美しいようじょだ。




 美幼女だ。




「美幼女」と書くと、なんともえっちぃ香りが字面からただよってくる。




 推定3歳程でありながら、将来を期待させる程の美しい幼女がそこにあった。

 

 かわいいは正義!




「まーま。じーろ、おむつ?」


「そうよ。ジローはおむつ代えてるから、あっちに行ってましょうね。イチヒメ」


「くちゃい」


 ガーン!


 


 美幼女にくちゃい言われた。




 いや、それよりも、俺、名前ジロー? 




 一気に異世界感薄れたな。




 それにしても、今日は、一気に情報が仕入れられたな。


 父 名はパパヲ。ロン毛スギちゃん。ぷすー。

 母 名はママメ。チョー美人。美乳。

 どうやら姉。名はイチヒメ。美幼女。


 そして、俺、ジロー。くすん。


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