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西大寺から生駒へ
西大寺から生駒へ
疲れきった週末、程よく空いていて座れてほっとしていた。
と、左となりにぴったりとくっついて女性が座る。でも隣かなり空いてるし、も少し空けて座ってもいいんじゃない?と、目線をやると、イヤホンをしながら熱心に手元の冊子をみている。
仕方ないな。
しばらくすると、彼女の右手がくんくんとあたる、最近のスマホゲームのあの動きかとイラッとして左をみると、彼女は調子をとっていた。
へ?と思うような動きだ、演歌?演歌なの?
怖いものみたさで覗いた手元には、縦書きで漢字とカタカナみたいなのが隙間をあけて並んでる。
しかも薄黄色のその紙は、巻物だった。
彼女は生駒で降りた、奈良あるある。