3,男主2視点
皆さん、初めまして 私は と申します。
「んー、違うな。」
彼は只今、執筆中である。
彼の名は橘 宗吾。ペンネームを使わず、本名を名乗っている。
「うむ、こっちの方がいいな。」
カタカタとパソコンに打ち込む。
さて、彼の話をしてあげましょう。
彼は今話題の小説家。何不自由なく過ごしている、が、
「おーい。」
「ん?」
ニャ!
「飯できたぞ。」
「あぁ、今行く。」
「仕事大丈夫なのか?」
「あぁ、大丈夫だよ。さっ、アリアもご飯食べような。」
にゃ!
彼と猫は同居人という関係で、ここにいる。
宗吾はあるバーで皐月と出会って、酒に酔いそのままお持ち帰りし、そのあとの事は憶えてないらしい。
「まぁ、お前が望むのであれば、ここにいてもいいけど。」
ということにより宗吾の許可を得て、ここに住んでいる皐月。
そして猫は、皐月が拾ってきた。雨の中、生きようとする猫を助けた。正直私も猫を飼ってみたいと思っていたから、構わないが……
にゃー!!
「ん?なんだ?」
私になつかないから、気に入らない。だが、興味深い。どうして猫は懐く人と懐かない人を区別できるのだろうか。
不思議に思っていた。
「(猫の話でも書いてみようかな……)……。」
「?、宗吾?」
「ん?いや、なんでもない。うまいよ、皐月。」
それから一週間後。
「ん?」
いつもならお気に入りの場所で寝ているアリアが珍しくソファでぐったりしていた。
「大丈夫か?アリア。」
に、ニャッ
返ってきた返事は弱く、アリアのご飯の皿を見ると食べていない、水も。
ミルクは先程飲んでいたことは知っていたが。
宗吾は少し不安になり、動物病院に電話をかけた。
「もしもし、高橋か?すまない、以前、診てもらった猫がどうも……。」
宗吾は電話し終わった後、急いでアリアを連れて病院へと向かった。
動物病院。
「!、宗吾。」
「すまない、こっちに直接、電話を。」
「!!、宗吾。こっちに!!」
「あぁ。」
走ってきたのか、宗吾は息を切らしていた。高橋夫妻は急いで準備を始めた。
「昨日までは何ともなかったのか?」
「あぁ、ただ少し、歩きづらそうにしていたから、気にしていたが……まさかこんなことに事になるとは。」
「……取りあえず、レントゲンを撮る。しばらく待っていてくれないか?」
「……わかった。」
この時は誰も知らなかった。あの幸せがいつまでも続くのだとばかり思っていた。
時は刻一刻と進む中で
一部実話と曖昧な会話あり。
自分の飼っている猫にもありました。ただ、本当に何も知らないまま、本当に幸せが続くなのだと考えていた。