表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/29

26,


 それから一年後。

 

 「皐月。」

 「はい。」

 「すまないが、隣と宗吾先生の原稿を頼む。」

 「はい、わかりました。」

 

 あれから皐月は出版社に勤めた。

 

 

 

 「先生ー!原稿取りに来ました。」

 

 「………」

 「………」

 

 にゃー

 「ごめんな、アリア。先生方?」

 

 「すまない、皐月。」

 「原稿終わんないかも。」

 

 「………明日の昼まで時間伸ばしたから、それまでに。」

 「………」

 「はーい。」 

 ニャっ!

 

 職場兼家に入ると息詰まる小説家の先生方。皐月は呆れて物も言えないが、宗吾・隣が仕事をしている間、ご飯をつっくたり家事をこなしたり、家のサポートをしている。

 

 ゴロニャーン

 「はいはい、今ご飯やるから。」

 

 あれから一年と二年近く、アリアは元気だ。色々な病気になったりしたが、白血病が再発することなく友達とも遊んでいる。

 

 ニャーン

 「はいはい。ほい、ご飯。」

 

 コトっとアリアの前にご飯を置く。そして、

 

 「皐月、原稿、終わった。」

 「おう、こっちも終わったよ。」

 

 カチャカチャ、ご飯に飢えている獣ように昼食を食べる、宗吾と隣。

 

 「えっと宗吾は残り三十枚、終わって。隣は残り四十ページなのにまだ五枚……。」

 「ごめん。」

 「いや、あとまだあるけど大丈夫か?」

 「んー…………」

 

 ゴデッ考えている隣は机に頭をぶつけた。というよりも寝オチだ。

 

 「隣君。」

 「……遥先輩、隣さんが寝ました。」

 <「起こせ―!!」>

 

 編集者になってから騒がしい毎日を過ごす。卒業しても変わらない毎日。

 

 「とにかく頑張れ、隣。」

 「ヴん。」

 

 

 


 「賑やかだな。」

 「あぁ。」

 

 「皐月。」

 「うん?」

 「大好き。」

 「……。」

 「理由知りたい?」

 「何の?」

 「皐月をここに呼んだ理由。」

 「……」

 「君に一目ぼれした。」

 「……俺も。」

 「?」

 「あんたに一目ぼれ。」

 「うん。」

 「案外普通だな。」

 「うん…………書いてもいい?」

 「は?」

 「この話。」

 「は?」

 「だから、恋愛小説。」

 「……内容によるけどな。」

 「うん。」

 

 「皐月―。」

 「はい。」

 「手伝ってくれ、隣がまた寝落ちだ。」

 「はいッス。」

 

 

 「………………。」

 

 幸せじゃない日もある、それでも今が幸せといえる。

 

 

 「うん、書けそうだ。」

 「?」

 にゃん?

 

 

 宗吾の幸せの言葉に皐月・アリアは気付かないが、後にこの話が話題になるとは知らないが、

 

 

 今この幸せが続くことを願って

 

 

 「皐月、アリア。」

 「ん?」

 「愛してるよ。」

 

 にゃー?

 「はいはい。」

 

 

 

 


 

  

 

 



 fin



今回にて猫と男二人で終わりです。

長かった、、二十話以降まで続くことはないので長かった。

 ここまで読んでくれてありがとうございます。宗吾のように頑張って他の作品も頑張ります。

 

 「またな。」

 ニャー

 「どこかで。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ