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25,過去<皐月視点>


 俺は愛されていないと思っていた。子供の頃から親はいなくて親戚の家にいた、だけど。

 

 “どうして家が?”

 “そいうな、    の子供なんだ。高校生になったら

    出ていくだろう?”

 

 いらない子、汚い物を見る目でいつもの言葉、まぁ俺もずっとここにいる気はないから、とっとと高校生になって家を出てってやる。

 

 そう考えていたのに親戚の親が亡くなった。小学校六年生の時従兄弟とは同い年で事故で亡くなったと聞いたとき、おじさん・おばさんの目の前でわんわん泣いた。

 

 まぁ、別にどうでもいいけど。

 

 また親戚の家を行くのかと思ったが、全員が拒否し、俺とその従兄弟は施設送りになった。

 

 その一年後、従兄弟は新しい家族もの元へ。俺だけが施設に残って、ずっと過ごしてきた。

 

 高1になって施設を出てバイトして、一人暮らしを始めた。

 それからバイトしては上からの解雇・不採用・短期・長期を繰り返した。色々な仕事内容・仕方・使用方法。学んで教わって吸収した。

 何も苦労はしなかった。

 

 高校を卒業してもそれは変わらなくて、

 ゲイの集まるバーで働いた時はびっくりしたが慣れた。

 

 “ねぇ、君。”

 「はい?」

 “僕と一緒に寝ない?”

 

 大人しかわからない言葉だが良い子はマネしないように!!

 

 「申し訳ありません。自分はノーマルなのでよくわかりません。」

 “あ、あぁそうなの……”

 

 “すみません。遅れて。” 

 “!、あぁやっと来たか。心配したぞ。”

 

 

 「(……よくやってられるな。)」

 

 仕事に不満はないが、人の付き合いには不満がある。人とベタベタするのは嫌いだし、誰も愛してくれるわけな………?

 なんだ?視線が……

 

 「ねぇ、君。」

 「はい?」

 

 視線を向けてきたのは俺よりも身長がでかくて、目を一瞬疑ったがあんまりにもきれいな目で

 

 「私の家に来ないか?」

 

 ………遊びぐらいなら、いいかなって思った。

 

 「……いいぜ。」

 

 そいつの瞳に俺がどう映ったかはわからないけど、今は遊びだしまぁいいか。

 

 

 

 

 そう考えていたのにいつの間にか宗吾の家に住んで、アリアと出会っていろんな人に出会って俺の人生悪くないな。

 

 

  









 「皐月。」

 「ん?」

 「卒業おめでとう。」

 ニャー

 「…………っ、あぁ ありがとう」

 

 

 

 

 









 俺の人生も 悪くない。

 

 

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