23,
「そういえば、皐月から<好き>っていわれたことないなぁー。」
ブッ 飲もうとしていたお茶を、宗吾の言葉によりコップの中へと戻しってしまった。(食事中の方、大変ご迷惑をかけました。)
ゲホっ ゲホッゴホッ
「大丈夫?」
「布巾、ふきん。」
「ず、ずみまぜん。」
「……(相変わらず照れ屋なんだから……)」
と内心そう思う宗吾だが……
「(誰のせいだ、ゴラッ!……たくっ、そりゃあ長年住んでるけど、好きっていう恋愛感情はないわ!!)」
と内心皐月は思っていることを宗吾は知らない。
「……」
「?、どうした?隣。」
「んー?いや、次の作品は恋愛でも書こうかなって思ってさ。」
「次?」
「はい、一本書いて色々思いついてしまうのでハルと相談しながら書いているんです。」
ボーっとする隣にハルは気にかけ声をかける。隣の口から出たのは次の作品。
「へぇー、すごいですね。」
「それで内容は?」
耳を傾ける皐月と宗吾。
「えーとですね。
お互いなんとなくで付き合い始めた男女。けど二人には恋心なんてなくて三年同棲で。ついでに言うと二人の関係は幼馴染で。」
隣の圧倒的な内容に何も言えない。
「けど、そこからお互いを意識し始めてあることを機に恋におちて結婚させようかなと思いまして。」
「へぇー。」
「けどな隣。ちゃんとメモっとけって、それで毎回話がややこしくなるんだからな。」
「はぁーい。」
「……さすが、阿吽の呼吸だな。」
「そんなタイトルのバトルものなかったけ?」
「……忘れた。」
そのあと、ワイワイ騒いで隣と遥は帰りました。
カチャカチャ ジャー 台所にて洗い物をする皐月。
「なぁ、皐月。」
「うん?」
「俺の事。」
「嫌いでねぇもし、好きでもねぇ。」
「……そう。」
「あぁ。」
宗吾は思った事を言うおうとするがキッパリと言い張る。
「……どうして」
「ん?」
「どうして俺を選んだんだ?」
「……」
「宗吾?」
「………(あぁ、なんでだっけ?)」
「宗吾寝てるのか?」
あぁ、そうだね。あの時。
眠りゆく宗吾。外は雨が降っているなのに体は濡れていないし誰かになでられているし、
あの日、こんな
それは宗吾の昔の話。