22,
ニャー
「ただいま、アリア。ほら、入っていいぞ。」
ニャヴ― ニャー
ひとまず先に帰ってきた、皐月。部屋にいれたのはアリア・チビ・ホース。
「さてとご飯、ご飯。」
帰ってきた理由は……ザっザザーン。料理の下ごしらえ。
「ただいま。皐月。」
「おう、お帰り。宗吾。」
「すみません、お邪魔してしまって。」
「いえ、さぁどうぞ。」
お客様来客。
にゃー?
にゃう?
「わぁ!かわいい。猫一杯ですね。」
「いえ、他の二匹は別の飼い猫で。」
隣にとっては幸せな世界、だが猫は逃げる。
「え?」
「……って、あれ?」
逃げた先がハルの所に、逃げた。
ニャーニャー
「ど、どうすれば。」
「大丈夫。背中をなでてあげたら?」
「う、ヴー。」
恐る恐る手を出すが猫にとってみれば不思議なものが目の前にあると匂いを嗅ぎたくなる。 スンスン ペロッ
「っ!!」
猫に舐められるとザラっという感触が伝わる。それを嫌う人はたくさんいる。
「--っ!」
「は、ハル?」
「大丈夫、猫たちの洗礼だから。」
「いや、それ違うだろう?」
「……。」
慣れている人は普通に感じるが慣れていない人が舐められるのが嫌いな人は引く。
「それにしても、申し訳ない。」
「?、何がだい?」
「その、夕食をごちそうになってしまって。」
夕食の準備は終わり四人と三匹で食事中。
「それにしても嬉しそうですね。隣さん。」
「えー、そんなことないですよ。」
「……そいう言えば遥君と隣君は付き合っているのかい?」
「はい。」
「ここに引っ越してくる前、海外で結婚式を挙げてきました。」
「「・・・・・・・・・・・・え!?」」
「戸籍は入れないでいたからわかりづらいですが、結婚したので。」
宗吾の意外な言葉に対し隣と遥は意外にもいや、予想外の言葉を返してきた。確かに二人の薬指には指輪が………
「そいう言えば海外のどこだっけ?同性結婚は許されてるのって。」
「さぁ………。」