14,
「異常はありません。」
「そうですか。」
「えぇ、むしろ食べ過ぎですね。」
「…………え?」
「おやつを与え過ぎでおなかが張れていますので。」
「……ありゃ~。」
‘食べ過ぎ’その場合猫は体調を崩すこともあるがアリアは……
ニャップ。
「とりあえず、主となる食事を少し減らしておやつもあまり与えないように。」
「はいすみません。」
と、言うことになりました。
家に帰ってアリアを遊ばせる皐月。
ニャー
「はいはい。気を付けて行ってきな。」
にゃ!
タっと外へとかけていくが、ガサッ
にゃー
「……あれは友達?」
隣から出てきたのは茶トラの猫。
アパートの近くで「ホース」と呼ばれている、もう一匹は小さく確か「チビ」と呼ばれていたはず………
「なんで隣から。」
ピンポーン
「!、はい。」
珍しく来客。誰かと思い皐月は扉へと向かうが、
「はい……って。」
「こんにちは。」
来客はお隣の後神さん。
「今日は?その……」
「はい。猫の事で。」
「猫?」
「はい、皐月さん猫を飼ってるって言ってじゃないですか」
「え、えぇ、まぁ。」
‘猫を飼っている’引っ越してきて挨拶を交わした時、猫用品、トイレや餌・水。扉には猫が通れるように別の扉がつけてある。まぁ、それだけで動物を飼っていることなどわかるが……
「それで?」
「はい、おやつのあげすぎは危険だって同居人に言われて。」
「あ……病院の先生にも言われました。」
「え?」
「食べ過ぎでお腹がはったりそれで体調を崩したりすることがあるんですが、何か動物を飼うんですか?」
「え?」
隣の言葉に皐月は病院から言われたことを話すが、驚かれた。それもそのはず、
「そうなんですか!」
「え?!」
「すみません、私、動物を飼った事がなくてよく分からないことが………」
「は、はぁ、(どんだけなんだよ……こいつ。)」
思わず皐月は本音が口に出てしまいそうだったが、ガチャ。
「ただいまー。」
「お帰り、宗吾。」
「!、あ、すません長居してしまって。」
「あ、いえまた何かあったら話に来てください。」
「ありがとうございます。
本当に優しい子ですね。」
「!!」
「?、宗吾?」
「いやなんでもない。」
去り際、隣が何か言っていたのが気になったが多分大丈夫だろうと考える宗吾。
内心怒りの炎を燃やしながら………。