−第2話−チームメイト
−第2話−チームメイト
「おはよー、圭く〜ん」
ふと、前を向くと、俺の幼馴染み、ではないが、中学2年の時からの友達、南美 愛里紗が手を振っていた。朝から元気な奴だ…
それに応えて俺も手を振り返す。
「よお、愛里紗おはよ、 あと、圭くんはやめてくれー」
このあだ名で呼ばれるとものすごく恥ずかしい…悪い気はしないけど…。
っとそんなことよりも。
「愛里紗、始業式終わっちまったか?」
遅刻したら筋トレきついんだよなぁ〜
「え、あ、うん終わっちゃったよ。
あと、圭くん校長先生が呼んでたよ。
遅刻のことかな……筋トレ頑張って!!」
愛里紗は優しいな。
「ぁあマジか、校長直々か…心配してくれてありがとな、生きて帰ってくるぜ!」
そこで愛里紗とは別れて、一人校長室へ向かう。
足が重いなぁ…行きたくねぇな。筋トレやだなぁ…
どんな感じの筋トレかと言うと、
腕と足に4kgずつ重りをつけて、
2500m四方の敷地を日がくれるまで走り続けるというものだ。これがまた相当きつい…
そうこうしているうちに、着いてしまった、校長室。
心の準備をして、ノックして入る。
「失礼しまーす…」
「あぁ、おはよう圭一君、まぁ君を呼んだのは他でもないんだか…」
うわー、校長先生、顔険しいよ絶対起こってるやつだよ。
「遅刻してすいませんでしたぁぁ!!
で、でも、あの、言い訳に聞こえるかもしれませんが、朝、強盗と格闘して遅れたんですよぉぉ!」
「ん、君は何のことを言っているんだ。
それに遅刻とはどう言うことだ?
まぁ…今はその事は置いとくとして。私が言いたいのは、もっと重要なことだ…」
え、そうなのか、よかった…でも、重要なことってなんだろう?
「重要な事ってなんですか…?」
「着いて来てくれ、そこで説明したいんだが…」校長はそう言って机の引き出しから、 スイッチらしきものを取り出して、そのスイッチらしきもののボタンを押した。
次の瞬間、グォォォンという鈍い音と共に、
校長室の床の中央部が立てにひらいた。
「なんだこれ……」
うちの学校、絶対何かあると思ってはいたがこんな装置があったとは、この先には一体何があるんだ。
「さぁ、来てくれ…」
校長はそう言って先を進む。
俺もすかさず着いて行く。
少し暗いな、灯りが消えかけてるのか。
「さぁ、ついたぞ」
階段を降りて少し歩いたところに頑丈な扉が待ち構えていた。
銀行の金庫みたいだな。C4爆弾でも防げそうだ。
扉を見上げていると、うおっ!扉が開いた!
「圭一君中で少し待っていてくれ。」
校長はそう言って
俺を暗い部屋に入れて、薄暗い道を戻っていった。
「校長先生忙しい人だなぁ」
それにしても暗い部屋だな。
電灯のスイッチを探そうと思ったが、下手して何か壊すといけないからその場でじっとしておくことにした。
「お、足音だ、帰ってきたかな……ん、足音が多いな、1つ…2つ…3つ…4つ…5つも!?」
俺はすかさず異変に気付き、腰から銃を抜く。「誰だ!!」
俺はとっさに叫んだ。
その後、数秒の沈黙のあと'パチッ'という音がした。
その瞬間目が眩んだ。クソッ!何があった!!フラッシュバンか!?
目が眩む中、俺は必死に人影に銃を向ける。
相手は五人。さすがに勝てねぇ…
負けを悟った俺は目を瞑り、銃の構えを解いた。
負けた、死んだ、そう思った瞬間。
「お前なにやってんだ?」
ん、どこかで聞いた声…
目がまだ眩む中、必死で目を見開く。
え、って、あれ、須藤じゃん。いや須藤だけじゃない、東谷に坂下、しかも後ろには南美まで居た。そしてその後ろに、校長も居た…
「お前何やってんの?」
また須藤に聞かれた…いやいや、え、なに俺、誰と戦ってたの?クラスメイトと戦ってたの?
そう、こいつら全身俺のクラスメイトだ…
手前から…須藤 亮太、通称 バカ侍、部署は、陸上部砲撃科だ。なのに日本刀をぶんぶん振り回してる…
そして、バカだ。がいい奴だ、素直にそう思える。
俺の赤ん坊からの幼馴染み。生まれた病院も同じ小、中、高校と学校も同じ…まさに腐れ縁。
その次、東谷 夏希、部署は陸上部突撃科だ。
髪はセミロング。性格は男勝りだけど、すごく可愛い
多分そういう性格だから逆にいいんだと思う。
次、坂下 裕香、部署は陸上部操縦科だ。
ロングヘアでこれまた美少女。
しかしあまり喋ったことがない、
というか、坂下がしゃべってるとこ見たことない。うん、物静かで清楚なんだろう。
次、南美 愛里紗、部署は航空部操縦科だ。
ツインテールが可愛い、これまた美少女。
何度、須藤ではなく愛里紗が俺の幼馴染みだったら良かったのにと思ったことか…
「おーい、聞いてるかー圭一〜」
須藤がまたなんか言ってきた…
うぅ、恥ずかしい…恥ずかしかったから俺は嘘をついた。
「え、あぁ俺?戦闘訓練中だったけど、どうかした……?」我ながら最悪の嘘だ…恥ずかしい…
「おぉ、圭一は訓練熱心だなぁ。はっはっは。」とか何とか言いながら俺の嘘に騙されていた。Thank you バカ侍!!!いやー、須藤で助かったぜ。
「良し、全員揃ったな、じゃ集合。」
と、唐突に校長が言う。
「今からこのメンバーでチームを組んでもらう。極秘チームだ、私と大臣しか知らないことだからな。多言は絶対しないでくれ。理由は今から説明する。」