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−第1話− 国防軍高等技術学校

−プロローグ−

俺、桐生圭一としては、少なくともあんな所、危険を侵してまでいかなくて良かったはずだった…

それでも、行ってしまった…

何故行ってしまったのか…

それは、親父のためだ。

それは、新しい何かを見つけられると思ったからだ。

俺の進んだ道は正解だったのか、

わからない。


−第1話−国防軍高等技術学校


いつものように朝のテレビ番組で目が覚める

お天気お姉さんが今日も綺麗だ。

お姉さんによれば今日は昼から雨らしい。

そんな事より、ものすごく眠たい…

もう一度寝ようかと思いながら、この世と夢の世界を彷徨っていると、

ふと、気付いてしまった…

「ヤべぇ、遅刻するッッ!!」

時計を見たら、時間、かなりやばかった。

始業式から遅刻する訳にはいかないだろう。

特に"うちの学校"ならなおさらだ。

そんな事を心で叫びながら、"迷彩柄の制服"

に腕を通す。

「うっし、準備完了」

当然ながら家での飯は抜きだ。

パンでもくわえて行こうかとも思ったが絶対バカにされるからやめておく。

飯は何処かで買おう。

そう心に決めて、勢いよく玄関を開ける。

「って雨、降ってるし…自転車乗れないじゃん…」お天気お姉さんに騙された気がしてすこし悲しかった。

まぁ、お姉さんが悪い訳じゃないし。

「よし、歩いて行くか…もうこうなったら遅刻確定だ、コンビニよって飯食べよ、

歩きで学校まで行くとなかなか遠いんだよな…」

・・・まずいなぁ、そろそろ腹が減っきた。

腹が減って腹が痛いくらい腹が減っきた。

そ、そうだ、あ、あの角を曲がれば…… あるはずだ。

コンビニが。

[あなたの家から五分!!いつも近くにミニマ ート]でお馴染みの店、ミニマートが。

あった、ミニマート。

もう自動ドアが開くのも待ち遠しい。

「 よし、やっと飯が食える!!」

入り口から対角線上一番奥にある棚まで急いで行く。

朝という事もあって、品が少ないがまぁいい

とりあえず目についた鶏肉弁当を手に持とうとした瞬間。

「動くな!!動くと撃つぞ!!」

という声が聞こえた。

ん、強盗か…

いかにも強盗らしい名台詞だったから少々呆れてしまった。

店員さんもお客さんも足がすくんでしまっている。普通の人ならこうなるんだなぁと思いつつ、自分の"犯罪者慣れ"に少しビビった。

「ってか、人が弁当買おうとしてる時に邪魔すんじゃねぇぇ!!コッチは腹減ってんだよぉぉ!!!」

ついキレてしまった。いやここはキレて然る べきだろう。

「アァ、今なんかいった奴出て来い!

俺は本気で撃つからな!!こ、殺してやる!」

などと、絶対、銃を撃つ事ができない犯人の名台詞をまたしても言っている。

しかしなかなか良い銃を持っている。

ワルサーのPPKか、

まぁ380ACP弾じゃあ殺されないけどな。

一応、俺も"あの学校"の生徒として事件を見逃すわけにはいかないかな。

「ほら強盗さん出てきてやったよ…なんか用事か、このヤロー。」

「のこのこの出てくるとは、バカな奴だ。

お前は今から人質だ!こっちへ来い。」

つくづく強盗の見本みたいな奴だな!!

しかも、さっき「殺す」って言ったよな!!矛盾してるぞ!まったく…まぁいいや。

「おい、強盗さん、俺の服見てもまだ気づ かないのか?」

「お前の服がなんだよ、って、げっ!

こ、"国防軍"かお前⁉クソッ! 」

そう言って、強盗はPPKの引き金に指をかける。その前に、

「 動くな!!"国防軍高等科"だ!!くっ…」

うっ、クソ、またか…俺は事件に出会すと胸のあたりが焼けるように熱くなる。最初の方はきつかったが、最近ではコレにも慣れつつある。

そして、俺が先に銃を構え、静止をかける。

少なくとも、相手が先に銃を撃ってきても

負ける事はないだろう。

なにせ、こっちの銃は、"Five−seveN"だからな。火力差は歴然だ。おまけに"防弾チョッキ"まで背負ってる…負ける要素はほぼゼロってとこだ。

「強盗、現行犯逮捕ー、店員さん警察呼んどいてください。」

店員さんは、少し怯えていたが、快く返事をしてくれた。

「さて、そろそろ学校行くか。」

遅刻した理由もできたし。

コンビニの横道を通り、

まっすぐ進んで、大きな橋を渡り、ビル群を抜ければ、ほら見えてきた。

[国防軍高等技術学校]

知多半島の端っこに位置するこの学校は東西に2500m、南北に2500m。これが学校なのか!?というほどの広大な敷地を持った、学校という名の軍事施設だ。

国防軍制定から十数年経ち、減りつつある職員を増やすために創ったのがこの国防軍高等技術学校だ。

防衛大臣直轄のこの学校は、授業は至って普通だが毎日5、6時間目に特別授業がある。

何部の何科にわかれて授業を行うというものだ。

種類は沢山あり覚えるのも大変だ。

陸上部後方支援科

陸上部狙撃科

陸上部特殊任務科

陸上部潜入科

陸上部車輌科

陸上部整備科

陸上部突撃科

陸上部砲撃科

陸上部武器科

陸上だけでもこんなにある…

海上部は

海上部空戦科

海上部砲撃科

海上部整備科

海上部操艦科

海上部潜水科

海上部測量科

海上部船艇科

どれだけあるんだか…

航空部は

航空部整備科

航空部操縦科

航空部輸送科

航空部は少ないな。

そして最後、多目的部

多目的部、

多目的部情報科

多目的部医療科

多目的部技術科

多目的部士官科

多目的部尋問科

ついでに俺は、海上部砲撃科だ。

とは言っても、こんな平和な時代に砲撃なんて、使わないんだけどな…

だから、仕事はほぼ警察と同じ。

道案内に迷子探し、強盗を捕まえたり。そういう仕事ばっかりだ。

そんな事を考えていたら、何処からか声がした。




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