ウーフと戦闘する話
前回までのあらすじ
戦闘した。
「いいゾ……かかってこイ……」
狼のような姿をした大きい化け物がそういう、キキはそれに応えるようにロケットランチャーを撃った、ロケットランチャーの弾が化け物、ウーフに急接近していく。
弾はウーフの体に直撃し辺りが爆発した、爆風で近くにいた人は吹っ飛ばされる。
「グオ……あアア……」
ウーフが悶える、さすがにあの巨体でもロケットランチャーは厳しいらしい、毛がチリチリに焦げている。
ウーフは狙いを定め、キキに突進した、ドスンッドスンッドスンッと力強い足音が廊下に響く。
キキはもう一度ロケットランチャーを放ち、それがウーフの頭に命中する、だが、ウーフは止まらずキキに突進していった。
キキがもう一度撃つ準備をするが、もう間に合わない、ウーフは既にキキのすぐ近くまで来ていた。
ゴンッ……硬い音が聞こえる、ウーフは頭に痛みを感じ前を確認してみると、そこにキキはいなかった。
体が岩のようになっているガンガンが立っていたのだ、ウーフの頭はガンガンの胸に当たっている。
「ふんぬっ!!」
ガンガンはウーフの頭に思いっきり頭突する、ウーフの目に光が映りのけぞりながら倒れた、ウーフは仰向けになって倒れている。
ウーフの体の上に誰かが登る、それはハクレイだ、ハクレイはスキルを発動させると周りが凍っていった。
ウーフの体は冷え、薄い氷の膜ができてくる、このまま凍らせるつもりだ。
だがそう簡単にはいかない、ウーフは目を覚まし体の上に立っているハクレイを薙ぎ払った、ハクレイは素早く後ろに飛び移る。
「こっちを見なさいッ!!」
ウーフが起き上がる途中、女子の叫び声が聞こえた、ウーフは声のする方を見るとそこにはキワミがいる。
その瞬間、キワミが光った、ウーフはあまりの眩しさに目を覆う。
そしてまた爆発した、ウーフはイライラし目を覆いながらもキキがいるであろう場所を探す。
だがなかなか見当たらない、ウーフは目の痛みがなくなってきて渋々目を開ける、ウーフの目にはロケットランチャーを持っているキキと……キキが乗っている動物が映ったのだ。
キキが乗っている動物は爬虫類のようで……だがそれにしては少しデカイ、と言っても魔物ではない、あれは……
「キョウリュウ!!」
恐竜だ、キキは恐竜に乗っている。
だが本物の恐竜ではない、あれは、リュウのスキルによってリュウ自身が変化した姿だ。
リュウはヴェロキラプトルのような姿で、キキを乗せて素早く走っている、ウーフはそれを追いかけた。
「まテ……!」
ウーフはリュウだけを見ながら走る、キワミはもう一度スキルを発動させるが、ウーフの目にはリュウしか映っておらず効かなかった。
キキはもう一度ロケットランチャーを撃つが、ウーフはそれを2本の指で掴んだ、その掴んだ弾をリュウ達に投げつけ弾が爆発する。
「うわーっ!!」
「グラアッ!!」
キキは吹っ飛ばされロケットランチャーを離してしまった、ロケットランチャーが地面に叩きつけられる。
リュウはウーフへ向かっていった、ウーフはこっちへ向かってくるリュウを掴もうとするが、リュウは股の間を通り抜ける、そして尻尾を噛んだ。
「いダっ!!」
ウーフは腰をブンブン振り回す、リュウは負けじと尻尾を強く噛む、キキは起き上がりロケットランチャーを探した。
ついにリュウはウーフの尻尾から投げ飛ばされる、それをスミオがキャッチした。
スミオはロケットランチャーの方へとんでもない速度で向かい、拾う。
そしてそれを探していたキキに渡した。
「感謝いたします」
「なあに、気にすんな」
キキはまたウーフに向けてロケットランチャーを撃とうとするが、あることに気づいた。
ロケットランチャーは叩きつけられた時の衝撃で壊れてしまったのだ、キキは新しい武器を作り出そうとする。
「隙だらけだァッ!!」
ウーフは座って新しい武器を作ろうとしているキキに目をつけた、ウーフはそこに一直線に向かっていく。
キキは今ここから離れる事が出来ない、スミオはウーフを止めようとスキルを使いウーフにぶつかるが、逆にスミオがダメージを受け遠くに吹き飛ばされてしまった。
ウーフには隙だらけのキキしか見えていない、それによりウーフ自身も隙だらけだ、キキのもっと奥に人影がある。
「お前も隙だらけだ」
バシュッ そんな音が聞こえ、ウーフは叫び声をあげた。
血がボタボタと落ちる、ウーフは目に違和感を感じ確認してみるとそこには矢が刺さっていた。
キキのもっと奥には、弓矢を持ったコザガが立っている。
「よくモ……! よくモ……!」
ウーフは鬼の形相でコザガを見る、そうしてその間にキキは新しい武器を作り上げた、ウーフめがけてそれを発射する。
瞬間、ウーフの体に小さい穴がプツプツと空いていく、ウーフは急いで穴の空いている場所を腕でガードした。
キキはさっきのロケットランチャーよりは小さい武器を持っている、それはサブマシンガンだ、キキはウーフめがけて撃ち続ける。
スミオはまだ落ち続けていた、このまま落ちれば死にはしなくとも重症だ、その前に助けが入る。
スミオが落ちる場所に人影が現れた、それはスミオをキャッチする、その人影はルイカだった。
ウーフの頭にイライラが溜まっていく、サブマシンガン自体はそれほどのダメージにならないが、気づいたら体に穴が空きそれなりのダメージを受けているからだ。
ウーフは足を思いっきり地面に叩きつけた、軽い地震が起きる、その揺れによりキキの狙いが定まらなくなった、チャンスと思いウーフはキキに突進する。
「うざいんだヨッ……お前ッ!!」
ウーフは怒りをあらわにしながらキキめがけて突進した、ウーフの順番的に一番早く殺すのはキキだ。
コザガはさっきと同じように矢を放つ、ウーフはその矢をシュッと避けた、ウーフは何もなかったようにキキへの突進を続ける。
キキもサブマシンガンを撃ち続けるが、ウーフはそんなこと気にせず突進する、殺さずにチマチマ攻撃を入れられるよりここで少しのダメージを受けて殺す方が良いと思ったからだ。
「危ないっキキ!!」
ウーフの頭にドスンと言う感覚が伝わる、ウーフは痛みを感じたが気にせず突進を続けた、ウーフの頭にはガンガンがへばりついている。
ガンガンはキキを押し倒し自分がウーフの突進の犠牲になったのだ、ウーフはそのまま廊下の壁を突き破り外に出た、ガンガンはその時に森へ投げ飛ばされる。
キキはまたスキルを発動させて新しい武器を作っていた、ガンガンに押し倒された衝撃で即興で作ったサブマシンガンも壊れてしまったのだ。
キキは今度は安全そうな近くにあった部屋に入り武器を作る、ガンガンに助けられたお礼としてとんでもなく強い武器を作り上げたいと思っているのだ。
キキはハァハァ言いながら武器を作る、正直もう限界だ、汗がポタポタと落ちる、キキは汗を拭いまた気合を入れ武器作りに励んだ。
ウーフはまた廊下に戻ってくる、今度こそはキキをぶっ殺すつもりだが見つからないようだ。
「あのチビ……どこいっタ……!」
ウーフはキキを頑張って探そうとするが見つからない、一旦キキを探すことを諦め別の標的に狙いを定めた。
今度はコザガだ。
「お前……よくもやってくれたナ……」
ウーフはコザガを睨みつける、コザガはあまりの気迫に押し倒され震えていた。
コザガは震える手を無視しながらまた矢を放つ、だがあまりにもブレすぎて当たらなかった。
ウーフは目をパチパチしながらコザガに話しかける。
「今度はお前の目を潰してやル……覚悟しロ……!!」
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