出会い
私は今馬車の中でパレス町で出会い一緒に学院に通うことになった少女と話している。
「名前はなんていうの?私はレスティア」
「私はレムといいます。その、昨日は助けてくれてありがとうございました。一生貴方様について行きます」
「そういうのはもうやらなくていいといってるでしょ?あなたは自由になったのだから」
「分かりました。それで私もティアさんと一緒に学園に通うというのは本当なんですか?」
「冒険者になるために学園に通って勉強するのよ。私は心配だからあなたに着いていくの」
「勉強出来るのは嬉しいのですが私は平民なので魔力があまりなくて」
「それをいうなら私は人間じゃないわ」
「ーーはい!?今なんて言いました?」
「あら、聞こえなかったの?ならもう一度言うわよ。私は人間じゃなくて、吸血姫なのよ」
「吸血姫って吸血鬼の希少種じゃないですか。なんでそんな凄い人が私なんかと一緒にいるんですか」
「レム、自分を卑下するのはやめなさい。それに私はあなたのこと気に入ってるのよ」
「気に入られてるのは嬉しいですけどーー」
「ほら、王都が見えて来たわよ!」
「本当だ!王都って結構広いですね」
「当たり前じゃない」
「レム、着いたよ」それにしても無人馬車は会話を聞かれる心配がないからいいな。お金の代わりに馬にはにんじんをあげるだけでいいし。
「試験は午後からだから時間になるまでギルドに行ってみようか」
「そうですね」そう言って私達はギルムへと入っていった。
「いらっしゃいませ!ようこそ王都冒険者ギルドへ。旅の方ですか?」
「違いますよ!午後から冒険者学園の試験を受けるのでそれまで依頼を受けたいんですけどいいのありますか?」今は時間がないから受けるつもりは無いがどういうものがあるのか把握しておきたかったため聞いてみた。
「分かりました。その前に冒険者ランクを教えて貰えますか?」
「マスターランクです」
「あの今なんて言いましたか?」
「マスターランクですよ」
「あはは、ですよね」
「ギルドマスターを呼ぶので少々お待ちください」
「お前がマスターランクの冒険者か、どこで冒険者登録した?」
「パレス町ですが。それがどうかしましたか?」
「パレス町だって!?なら大丈夫だな。あそこは俺の師匠がやってるギルドなんだよ」
「そうなんですね!これから学園の試験があるので依頼はまた今度受けようと思います」
「学園って、君は冒険者登録してるよな?」
「この子、平民なので学園に行くから私も一緒に行くんです」
「そうかい!ちなみにMランクに上がるための試験はなんだった?」
「聖女様の護衛ですよ」まだ話を聞きたそうだったが副マスターに注意され話を止める。
「冒険者学園の試験頑張ってきな」
「はい!」そして私とレムは冒険者学園へとやってきた。