9.製作
少し専門用語があります。
ルイさんが朝早くレレイア村から出発した後に、俺は他の皆に将棋やオセロを教えて注目させている間に小屋に向かって走る。
しばらく走るとようやく小屋に着いたが中は少し小汚かった。
「うーん、掃除するにもかなり時間が掛かるな」
かと言って人を呼んでリーベット先生に伝わったら没収されて、元も子もない。その上、銃に必要な事である火薬が無い事に、今に気付いた。
しまった、あの時に要求すればよかった。しかし今から硫黄や硝酸カリウムを集めるのは難しく、課題は山積みだ。
何処から手をつこうか迷っている時にひらめく。
「そうだ! 確か昔は、魔像は魔法で生み出す事が出来たはず……!」
さっそく小屋の近くにある、中くらいの石を集める。
少し石を集めて、俺の腰くらいの高さまで集めた。さっそく、石の山に手を翳して詠唱する。
『天授起動、複製物体名魔像!』
詠唱し終えると、石の山は光り出して三体の魔像が生み出される。
その姿は、石レンガの模様が刻まれて瞳になる宝石は少しかすんでいる、だけど宝石の目は個体によって数が別であった。
『キュー?』
『キューキュキュ?』
『キューキュー?』
魔像達は周りを見て困惑しているが、俺に気付くと一斉に近づいて来る。
さっそく俺は魔像に一体ずつ命令を下す。
「それじゃあ、魔像一号は薪集め、二号は硫黄と硝酸カリウムの採掘、三号は小屋の掃除の後に木炭を作るために穴を掘ってくれ、大体俺の腰ぐらいの深さで頼む」
『『『キュキュッ!』』』
俺が命令を下すと魔像達は元気よく答えた。
魔像達はさっそく行動を始めるが、素手のままだと難しいため俺が石集めで休憩した時に複製した道具を渡す。
最初は如何使うか首を傾げていたが、少し教えたらすぐにマスターして一時間経てば火薬の材料をそろえた。
三号の方は穴の準備が出来ていて、俺は複製した石レンガを正方形の隙間を残しながら埋めて、その隙間に要らないゴミや使えない薪を着火する。
数分経てば立派な炎が焚いている時に、木炭の元である薪を放り込んだ後に、土を埋め込む。
しばらく昼近くになるまで待ち、再び土を掘ると木炭が大量に出来ていた。ちなみに余った薪は小屋の修理に使って新築同然になっていた。
〈複製〉や〈生命付与〉について試した結果、小屋の中にあった紙に書きまとめた。
{〈複製〉……物体に別の物体に投影、または拡張や解体、複製する事が出きる。
〈生命付与〉……無機質に命を与える事ができるが、〈複製〉が発動するまで起動しない}
もしかして、ノアは魔力が少ない事を見越してチートを与えたのか? でも今は銃の製作が大事だ。
二号が鉱脈を見つけた事で硫黄と硫酸カリウムを大量にゲットしたことで、黒色火薬を作る。
最初に木炭を複製したすり鉢にすり潰すと、硫黄を混ぜて混合する。
その次に木炭と硫黄の混合物を内側が皮張りの容器に移して硝酸カリウムを加える。
この時に水分を加えて水分量が四パーセントから六パーセントになるように注意する。
「よし、あとは……」
そう呟きながら手にした物は、先端を丸くした木の棒だ。それをよくすり潰した後は、火薬を綿布でくるんで、鉄板で挟みたいところだが、魔鉄鉛がもったいないから石板にした。
石板で挟んだ後に、自分が望む粒度になるまで砕いた後は、六〇度以下の温風で水分が一パーセントになるまで待つ。
ちなみに火薬にも種類があって、そのうち俺が作ろうとしているのは狩猟用黒色火薬で狩猟によく使われている火薬だ。
そんなこんなで火薬は完成したが、他の物は紙に書いてルイさんにあげるために残す。
火薬を複製しようとするが出来なくて、もしかして粉末系は効果外なのか? だけど全部使わなくてよかったなと思いつつ、魔鉄鉛に突っ込んで弾丸を二つ複製する。
だが、形は大と小に分けて複製する。それぞれ作った後はもう一度、魔鉄鉛に突っ込んで回転式拳銃のパーツを複製する。
組み立てて数分が立ち、俺は久々に見る物に懐かしく思う。
(こいつを見るのが久々だな)
黒く光りつつも立ち回りがよさそうな拳銃の名は〈ニューナンブM60〉。日本警察でも採用されている銃だ。
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