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銃器が弱すぎる世界に転生したけど銃知識と現代戦術知識で成り上がる  作者: 佐々牙嵯峨兎
1章 魔荒国家シルバーホース

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10.安全確認

ついに二桁まで行けました!

 回転式拳銃リボルバーだけど、久々に触れた事で心が安らかになる。そう言えば、最初に買ったモデルガンはコイツだったけ? にしても懐かしさが溢れて昼飯ひるいの事が気になるが、同時に不快の権化共を思い出しかけたため急いで頭を振ってあいつらの事を忘れる。

 さっそく性能を試したいが、一つだけ問題がある、それは安全面だ。

 何故なら銃には火薬があって使い方を誤れば暴発して指が吹き飛ぶなんて済まない、そのうえ俺はただのサラリーマンだから、さらに不安が重なる。

 だから一応安全確認を取る、最初は大の弾丸を回転弾倉シリンダーに装填して、撃鉄ハンマーを下げた後は、少し離れた木に結び付けて引き金に縄をかけたら一気に引っ張る。

 撃鉄ハンマーが甲高い音が響いたと同時に、爆音と熱風が吹いて来て後ろに吹き飛ばされてしまう。


「ガハッ!?」


 強烈な閃光が視界を覆いながら地面に叩きつけられた事で、体の中にある空気をすべて吐き出してしまうが、瞬時に立ち上がって爆発が起きた燃えかけている木に触れて詠唱する。


天授ギブデッド起動、複製物体名本! 複製物体名回転式拳銃リボルバー!』


 詠唱し終えると木は青白く光り出して、三冊の本になって回転式拳銃リボルバーも元の形状になって大事にならずに済んでよかった。

 俺は小の方を回転弾倉シリンダーに装填したら、今度は気に縛り付けず自分で構えて引き金を引く。

 再び撃鉄が甲高い音が響いたら、弾丸が発射されて狙いをつけていた葉を容易く貫く。

 硝煙の匂いが辺りに漂う俺は内心喜ぶ。

 成功したぞ! 喜びに噛み締める気持ちを抑えつつさっそく紙にメモした。

 もう少し別の銃を製作したいが、これ以上裏山に籠ると怪しまれるので、今日はこの辺にして下山する。

 少し歩いて下山したらヴィンセントに焦った声で聞かれた。


「アレス、裏山の方で一体何が起きたんだよ? いきなり爆発音が聞こえたからびっくりしたぞ」

「えっと、ヴィンセント。実は……」


 裏山で起きた事を言うと、ヴィンセントは呆れだす。


「あのな? 今リーベット先生や他の大人達が今夜、裏山に探ろうとしているから、おとなしくしたほうが良いぞ」

「分かったよ」


 リーベット先生にバレたら自宅謹慎される可能性がある。しばらくは大人しくしようと思っていると、アリスがやって来る。


「ネェ、アレス? オセロについて上達できるコツを教えてくれないかしら?」

「アア、分かったよ」


 俺はアリスについて行って、オセロのやり方をレクチャーする。

 それから数時間が経ち、自室で寝ようとしている時に扉を叩く音がして開けると、リーベット先生が俺の部屋の前に立っていた。


「リーベット先生、何で部屋の前に立っているんですか?」

「こんな遅くすみませんが、ちょっといいですか?」

「分かりました」


 俺はリーベット先生について行き理事室に入りリーベット先生が明かりをつけると、魔像ゴーレム三号が鳥かごに閉じ込められていた。

 しまった! 三号に小屋に大人しくするように言ってなかった!? このままではまずいと思い急いで弁明する。


「ま、待ってください! 実はその、えっと……」


 しかし焦っている事で弁明の言葉が思いつかなかった。

 焦っているとリーベット先生が目を細めたまま問う。


「ついでに小屋の中から、このようなものもありましたが、これは何ですか?」


 そう言うと机の下から〈ニューナンブM60〉を取り出した。


「ブフォ!?」

「どうやらその反応……ルイさんから聞いた事は本当だったのですね」


 ン? 聞いた事ってまさかあれじゃ無いよな? 引きつった笑みでリーベット先生を見ると、俺の核心をつくことを言った。


「アレス君は転生者ですよね?」


 バレたぁ!? しかもバレテはいけない人にバレちゃったよ!

 しかし、三号に俺が反応していた事を見たからもう誤魔化しが効かないだろう。

 正直にすべてを話す。


「やっぱり転生者でしたね。通りで皆と少し違うと思っていましたが」

「ハイ……」


 俺はリーベット先生がどうするか考えていた。

 どうなるんだ。バレたら色々厄介な事になるのに本当に不味いぞ。

 ネット小説で見た事あるけど転生者ってかなり害悪な存在として書かれていたから、もしかしたら国に出頭されるかもしれない。

 そう考えると、冷や汗が溢れ出して神に祈りたくなってくる。

もしよかったら良いねと感想とブックマークとレビューをしたら嬉しいです。

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