パラダイムシフト
無理やりがいいのか、徐々にがいいのか俺には分かりません。
でも、いつの時代にもパラダイムシフトはある気がします。
議論時代はシャンシャンと見た目は進んでいた。だれも反論せず、すでに決まっていたレールに沿ってセリフが役者が何度も練習していたかのうような申し分のない進行。そこには議論や感情、個々の意見すらなかった。まるでお通夜の模擬練習を何度も重ね、小学生の運動会を入学式から毎日練習してきたかの如く一糸乱れぬ儀式。まるで演武をみているかのようなその舞台は、一片のバグすら存在しない映画を見ているかのよう。意も介さず、会長の横に立たされている俺は、会長に質問の許可を得る。
「質問しても?」
「何か不満か?」
どうして、権威のある人は自分より下からの質問を侮蔑と感じる対応をするのだろうか。「現状はまだ、侮蔑してはいていない」のだが、どうしてもそういった感性を表現出来るのだろう。
「リアルタイム記憶装置の総量とセキュリティスタッフの過剰はどうしてでしょうか」
俺もどうせならと直接に問いかけてみた。来賓客3-40人規模に対し、通訳およびSPを含めたとしても1000人規模は多すぎる。また、保持している武器を見せないようにしているにしても、携帯武器が一人に付き2つ、地雷型とドローン兵器の整備、会場の周囲には武装アンドロイドが数千体と強襲ヘリのスタンバイとなると、これはどう見てもテロ対策と間違われても仕方ない。気付かれていないと本気で思っているのであれば、よっぽど平和ボケしてるか、人を馬鹿にしているとしか言いようがないのだが。
「ジウャスは甘やかしすぎたようなのだよ。これからは少数精鋭で組織を組みなおしたいと考えていてね。君のような優秀な人材をわが社は望んでいたんだよ。ここは乾杯と行こうじゃないか」
「いいワインですね。私も酒は結構好きなんです」
「気が合いそうだ。冒険者だそうじゃないか。どうだね、私たちと組まないかね?」
「結構ご存じ頂いているんですね。シーザー会長さん。ちなみに、私の名前、ごぞんじです?」
「ああ、何といったかな、バカ孫の恥を綺麗にしてくれた沈黙の海の冒険者の。。。」
俺は指を鳴らし、5カウントで、照明とともにその付近のセンサーを一つずつ落としてく。
「ええ、ご自分のお孫さんの名前は言えますよね?」
「。。。あ、ああジャスリじゃろ?あやつのことはグリズリに任せておる」
カウントダウンをしていく毎に遠くの方から照明と合わせて通信接続を切っていく。
「シーザー会長、俺と組むんですか?俺の名前、何でしたっけ?」
パチンっと3つ目の灯りが消える。周りのSPは身構えるのだが勘のいい優秀な者だけがセキュリティ通信を一部繋がりにくく」なっていることにようやく気付き始めたようだ。
「この契約書、サインしてもらっていいです?」シーザー会長の目の前に見せてシーザー会長は「もちろんだとも!」のこりのライトは2つ。「そうだ、君の名前は何だったか?私のサインは記載したよ。教えてくれないか」
「ここです。桐生孝志です」
シーザーが署名した直後、赤外線、紫外線、可視光線、聴覚、周波数全てにおいて遮断した状態に空間内すべて遮断する時間が数秒続きます。この刹那の間、量子暗号を利用したデジタルコピーを複製し、すべての視覚、聴覚、感覚、を復元し、にっこりとシーザーに見た目上「書面」に見えるようにお渡ししてきます。
「締結は完結しました。勘違いしてほしくないのは、私は不法な採取をしたいがためにこの書類を作ったわけではありません。そう、勘違いしてしまわれてしまうのではある意味仕方ないですが。ここに、期限日時と執行可能役員の制限があることもご確認ください。」
まるで奪い取るかのように司法関連の役員達なのだろう、上や下への大騒ぎだ。対照的なのが。シーザーである。してやられたと、不敵に笑いつつ、慌てもせず、グラスワインを傾けていた。
「もうすこし遊びたいんだが、いいか?」
ほとんど光のない場所で、大声の笑い声が響き渡る。その響き渡る声がかすれてしまうほど何分も笑った後に、手を差し伸べさせてしまい。
「条約は締結済みだ。水臭いぞ、タカシ」
(ジト目とともに)苗字はは覚えていないだろう?と問いかけると、目を逸らしてきたシーザー・ユークラテスがいた。
「政治や経済には基本的には関わらんぞ」
「危機的状況には変わりありますまい?」
「とくに。ユークラテス建設が滅びようが俺の知っちゃこっちゃない」
「情報と資材との交換ではいかがですか?」
「有効性に由るかな」
こっちもバッテリーやCPUの元素だったりばらせない情報と現状の政治情勢との綱引きをしつつ、情報を集め。
簡単に言うなら「邪魔しないでね!♪」という感じの緩い同盟といったところか。
電源については、地熱系とソーラーバッテリーを並行稼働で個人用なら何とかなりそう。
後は水分と炭水化物と、たんぱく質と食物繊維。。。
味は何とか調整したんですが、プランクトン系だと、薄いんです。。。何とかならないかな。。。
と、ギムリィさんから突然Ping。
「どうしたの?」
「できたぞ、ヘッドコンソール、無くても行けるぜ。すぐ来れるか?、ユークラテスのガキと遊ぶよりは楽しませてやれるぞ」
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