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エミナとの初挑戦?

物語はエルリースとエミナの出会いの物語、

幼い頃のエルリース視点で話は進みます。

私はエミナと出会った湖に急ぐ、視界が開けると湖と.........

「何このテント?」そこには騎士団が野営で使う何人もが寝泊まりするような大型のテント、それに側には釜が設えられ煮炊きをした後が.......


私はそっとテントの入り口の布をめくり中を覗く、中には大きなベットとソファーセットがあり、ソファーには昨日エミナが着ていたドレスアーマーが乱雑に脱ぎ捨てられている。

ベットの上には毛布を蹴り落とし小さく丸まった下着姿のエミナが寝息を立てていた。

私は近寄って揺すってみる。


「エミナ様、起きてください」


「う〜ん、あとごふん.......」


「もう!起きてくださいよ!もう、お昼ですよ!」


「にゃあーに〜ごはん?.......」


エミナは目を擦りながら渋々と起き上がり、私と目を合わせ小首を傾げる。


「エミナ様、おはようございます!」


「.......あっ!エルだ!おはよー!」


エミナはそう言うとベットから起き出しテントの外に出て、魔法で水を出し顔を洗い魔法陣からタオルと歯ブラシ、着替え等を出して朝の支度を整える。


着替えも終わり支度が整ったと同時にキュウっとエミナのお腹が鳴った。


「朝ごはん、どうしようかな?」


「もう、お昼ご飯ですけどね?エミナ様?サンドイッチ作って来たので食べますか?」


「ブランチだね!食べる、食べる!」


エミナは魔法陣から小瓶に入ったミルクを二本出し私に片方を差し出した。

今日は早めに起きて自分でサンドイッチを作った。

二人分を作る私を、お母さんが何かを聞きたそうにチラチラ見てたけど、絶対変な勘違いをしてるような気がする。

私はエミナとテントの中のソファーに腰掛け二人でサンドイッチを食べる。


「所でエミナ様?昨日の奢りの件、覚えてますか?」


「ん?.......あっ!言ったね、そう言えば、なに何?何か欲しいものあるの?」


「欲しいものって言うか、お願いなんですけど.........」


「お願い?私に出来る事なら聞くけど......彼氏が欲しいとかだったら無理だよ?それにエルなら自力で捕まえた方が早く無い?」


「そんな事じゃ有りません!.........あの.........魔法を教えて欲しいんです!」


「え?魔法?そんな事なら全然お安い御用なんだけど、教えるって言っても魔力が上がれば勝手に魔法は使えるんじゃ無いの?」


「上がればって.......そんな簡単に.......」


「簡単だよー魔物倒せば手っ取り早いじゃん?」


「え?魔物倒したら魔力って上がるんですか?聞いた事無いですけど?」


「そうだよ、他にも方法は有るけど手っ取り早い経験値集めだねー」


「経験値?」


「あっ!でもこの辺って魔物少ないか〜良し!狩に行こう!」


そう言ってエミナは残りのサンドイッチを口に押し込みミルクで流し込むと立ち上がりテントの外に出て行く。

私も慌ててサンドイッチの残りを胃袋に片付けてエミナに続いてテントを出た。

外に出ると巻物のような物を手に持ったエミナが私に手招きをする。


「エル、手を出して」と言われ私がそっと手を出すとエミナは差し出した手を握り「行くよ!」と言いながら巻物をばっと広げた。

その瞬間巻物から魔法陣が飛び出して足元に広がり下から上に私達を飲み込むように迫り上がる。

魔法陣に身体が飲み込まれたと同時に視界が光に包まれた。


瞬きもする間も無く視界は戻り、目の前にあった筈の湖は消え先程とは違う何処か別の森の中、目の前には切り立った岩山がそびえ立ち大きな洞窟の入り口が口を開けていた。

...........もう慣れた、今更エミナから、どんな飛んでも魔法が飛び出しても絶対驚かない、これが普通.....これが普通.....


「エミナ様...........此処、何処ですか?」


「見ての通りダンジョンだよ?」


「ダンジョン.........」聞いたことが有る、冒険者達の憧れの場所、魔物の巣窟、でもそこを制覇した者は栄誉と秘宝、さらに巨万の富を得る、物語の中だけの物だと思ってたのに。


「魔物と効率的に戦おうって思ったら、やっぱりダンジョンかな?それに私も気になってたしね?」


エミナの気になる事は分からないけれど、この流れ、もしかして私が魔物と戦うの?どうやって?


「あの、エミナ様?魔物.........私が戦うんですか?武器も無いし魔法も出来ませんよ?」


「そうだね!エルの今の魔力だと火を付ける事が出来るくらい?」


「そうですねー火を付ける事ぐらいは出来ますよ?」


「じゃあ最初は私が魔力を補助するから」


そう言ってエミナは私の後ろに周り肩に手を置いた。

何となく肩から温かい物がほんわり私の身体に流れ込んで来るような感覚を覚えてエミナに振り向く。


「これ!温かいのって魔力ですか?」


「そうだよ、それじゃそのまま火をつけてみて」


私は指を前に突き出しその先に集中する。

ボワッと松明程の火が指先から出現し、驚きのあまり手を引っ込める。

何時もなら蝋燭の炎程の火が出る筈なのに。


「今の!何で?凄い!」


「ビックリした?じゃあ次はさっきの火を出すのと同時にあそこに有る小ちゃい木に飛んでけ!って感じで『ファィヤーボール!』って叫んでね、叫ぶの重要だよ!」


「.......その叫ぶの必要ですか?恥ずかしいけど.......」


なんだかエミナの顔がニヤついてる気がする。

確かお父さんは『ファィヤーボール』って凄く叫んでた様な気がするけど、お母さんは叫んで無かった筈、しかも、お母さんの方が威力が大きかった。


「.......掛け声も大事なんだよ.........」


そう言ってエミナはツイッと視線を逸らした。

私は気を取り直してエミナの言った小さい木に向かって指を突き出し小さい声で呟く。


「ファィヤーボール.....」


一瞬で指先に炎が生まれ、木に向かって飛ぶ。

木にぶつかった炎はそのまま木を飲み込むように燃え上がり焼き尽くして消えた。


「おー凄い!凄い!私が教えた子達はここまで来るのに一週間くらいかかったのに!エルって才能あるんじゃ無い?」


「.....そうですか?取り敢えずこれで戦うって事ですかね?」


「そうそう!ファィヤーボールで魔物倒していけばエルの魔力の器が大っきくなって行くから!では、レッツ、チャレンジ!」


エミナに背中を押されて私はダンジョンに入って行った。

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