決意?
「そうか〜マコちゃん?クリスもマコちゃんの事好きだよ?」
「どうして?それは分からないですよ?」
「分かるよー!だって私、クリスのお姉ちゃんだよ?全てお見通しだよー」
「面白がってるだけかも.......」
「そんな事無いって!あっ!今回の事は良いきっかけかも!」
「今回の事って?」
「内緒〜帰ったら分かるよ!所でやっぱりマーサ君もマコちゃんと同じ世界から来たの?」
「多分そうだと思います.....はっきり聞いてはいないけど、色々向こうの事に詳しかったから......」
そしてミコトも、と頭の中では思うものの口には出せない、ミコトの存在があまりに不可解に感じる。
まるで元の世界にも此方の世界にもそぐわない異質な存在に感じる。
ちゃんと会って話がしたい.......ただもう一度会う事に後悔しそうな、
そんな漠然とした不安を強く感じる。
「マコちゃんはいつか元の世界に帰っちゃうの?」
突然のエルリースの質問にドキリとする、クリスには言えなかった僕の不安、突然この世界に現れた僕、この世界から姿を消すのも突然じゃ無いとは言えない、それは神様だけが決める事なのかもしれない。
「クリスと同じ事を聞くんですね?でも、僕には答えられないから.......」
そんな僕の不安を見透かす様にエルリースは言葉を繋ぐ。
「そうね、マコちゃんがこの先どうなるか?何て神様にしか分からない、でもねマコちゃんとクリスが出会ったのはきっと運命、決められた未来へ必要な事なんだと思うよ.......だからお願いクリスの前でだけは不安がらないでね?これはクリスの姉としてのお願い.......」
「.......はい.......」
姉として.......エルリースは心からそう思っているのだろう、クリスを守りたい、ずっと笑っていて貰いたい、きっと出会った事が運命なのなら、運命に逆らってもクリスの笑顔を守りたい。
その為には、この世界を知る、きっとこのゲームの様な世界を攻略する事が、僕の未来の選択肢を掴む、ただ一つの術なんじゃ無いのかな?
もし、神や運営がこの世界にいるのならゲームのエンディングを求めて精一杯僕は足掻いてみよう。
「エル様は勇者.......エミナ様と会った事があるんですよね?」
「マコちゃんは信じてくれるんだよね?」
「信じるも何も僕が此処にいる事自体が.......信じるしか無いですよね?それに僕は知らないといけないです、勇者を.......この世界で起こってる事を」
「そうだね.......マコちゃんは知る必要があるね.......」
エルリースは紅茶のカップを持ち上げ一口飲むと、ポツリポツリと一つ一つ思い出す様に話し出す。
「エミナ様と出会ったのは、私が9歳の時、まだクリスが生まれる前でね、お父さんとお母さんは冒険者をやってたんだよね........両親が出かけてる間、私は一人で留守番、つまらないから何時も森に遊びにこっそり行ってたの、両親からは危ないから森に一人で行くのはダメって言われてたんだけどね........」
「その当時から人の話を聞かなかったんですね.......」
「マコちゃん失礼ね!ちゃんとバレない様にしてたわよ?」
「そう言う問題でも無いと思うんですけど........」
「.......まぁ良いわ.......その日もいつも通り私は森に行ったの..........」




