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おかしな二人?(後半)

クリスとミリアは呆然としていた。


「なっ!抱きしめましたわよ!あの男!」


「何されちゃてるのマコちゃんは!付けるわよミリア!」


---------------


僕はマーサと並んでギルドのある広場の方へ向かう、道すがら人に聞かれても分からないように注意を払って質問する。


「マーサ、昨日試合の時僕に言った言葉覚えてるよね?」


「あぁ、あれか.......」


少し宙を見つめるように視線を逸らすマーサに、思っていた事を少し確信を持ってさらに質問を続ける。


「マーサは何処から来たの?」


「その質問にはちょっと答えづらいかな?」


「.......転生.........」


「.......マコトが思ってるのとは少し違うな?でもマコトの事は良く知ってるぜ?」


「?.......」


「世交学園中等部在籍、父はマサト、母はマコ、中等部からは級友と上手くいかず学園に殆ど通わず、時々幼馴染のミコトが家に来るぐらい、他者との接触をしない生活を送る、


「!.......」


「こんなのも知ってるぜ、初等部在籍中、女の子に間違えられてアイドル事務所にスカウトされる、中等部進級式直後、高等部男子生徒複数名から交際を申し込まれる、とか?」


「!!何で僕の黒歴史まで知ってるの!?」


「おっ!着いたぜ!」


「.......」


問い詰めたい気持ちをグッと堪えて武器屋さんに入る、武器屋さんはギルド跡の隣にある建物だった、2階建てで元ギルドより少し小さい建物だけれど他の建物よりは大きい、何の建物だろうと思ってはいたのだけれど。

中に入ると冒険者風の人達が商品を物色してる、武器以外も防具や野営道具、冒険者の為のデパートみたいな感じ?


「マーサは、何か欲しいものでもあるの?」


「あぁ、俺、魔法が苦手だからさ、遠距離用に投げナイフ買おうかなって思っててさ、マコトは魔法得意で良いよな!騎士職は魔法のレベルが上がらねぇ.......」


「ん?騎士職?魔法のレベルが上がらないって?ゲームの設定だよね?反映されるの?」


「マコトは魔法剣士だっけ?両方使えるけど両方とも中途半端に終わる職業のはずなんだけどな?やっぱり両方の世界の架け橋だからか?」


「架け橋?どういう意味?」


「そのまんまの意味だけど、俺の口からは言えないな」


「じゃあ一つ教えて!この世界は何なの?」


「.........リアルとバーチャルの間に生まれた狭間の世界、または、神が目指した勘違いの理想郷.......」


「意味がわからない.......」


「おっ!このナイフ良いな!」


「ちょっと!はぐらかさないでよ!」


僕は、話を逸らそうとするマーサに少しイラッとしてマーサの腕を掴んだ、その時後ろから声がかかった。


「なぁ?お嬢さん、そんな優男と一緒にいるよりオレ達と遊ばねぇ?」


出たよ!なんか定番的に絡んでくるチンピラ風冒険者三人組!何で何時もこう言うチンピラは三人組なの?こんな時、普通は女の子を守って僕が戦う!って言うシチュじゃない?守るべき女の子いないんだけど?しかも、もしかして僕の事、女の子扱いしてる?


「.......マーサ?殴って良い?」


「.......店の中だぞ?」


「何ブツブツ言ってんだ!コラ!いいから大人しく付いて来いよ!気持ちの良い事教えてやるからよ!へへへ」


そう言ってゲスい笑いを浮かべる三人組は僕の腕を取ろうと手を伸ばしてくる。


「触らないで!気持ち悪い!」


僕は掴もうとする腕を振り払う、手を振り払われ、気持ち悪いと言われた事にチンピラのリーダーぽい一番ガタイのいい男が激昂し無理やり連れ去ろうと僕の肩を掴む。


「美人だからって調子に乗るなよ!無茶苦茶にしてやるから来いよ!オラ!」


「正当防衛だよね?」


そう言って掴んだ手を手で跳ね除け、そのまま回し蹴りを食らわせる。

今日はキュロット!安心して蹴りが出来る!!

男は吹っ飛び陳列棚に激突して気を失った。


「兄貴!!」

「このアマ!よくも兄貴を!」


そう言って残るチンピラ二人は飛びかかってきた!

と、思うと同時にマーサが一人の男の腕を掴み、引き倒し腕を捻りあげる、僕ももう一人の男の掴みかかろうとする腕を取り背負い投げ、つい手が滑って、さっき男が激突した棚に放り投げてしまった。

派手な音を立てて男は棚に激突し、仲良く二人で棚の下で伸びている。


「どうしました!!!」


店員さんと思わしき男性が音を聞いて慌てて走り寄ってくる。

店員さんは壊れた棚と伸びている二人、そしてマーサが取り押さえている男を順に見て口を開く。


「ケンカですか!?」


「違います!ケンカじゃないです!この人達がいきなり僕に襲いかかってきて!」


「?襲いかかる?伸びてますよ?」


「うぅ.......」


その時店の入り口の方から聞いた事のある声が。


「また、マコトさん、ですか!?」


「サーニャさん!?」


誰が呼んだのか店の入り口にはサーニャさんが仁王立ちし、後ろにはギルド職員らしき若い男性が五人立ってる。


「違う!違う!僕じゃない!向こうが襲いかかって来たの!だから正当防衛!」


「サーニャ!そのアマが!イデーいっイダダダダダダー!」


マーサに取り押さえられてる男が言い訳をしようと口を開くのでキッと睨むとマーサが締め上げる腕に力を入れたみたい。


「いずれにしてもやり過ぎでしょう」


「だって、あっちの人とか僕に無茶苦茶にしてやる!とか言ったんだよ!」


「それは、何時も可愛らしい格好をされてるマコトさんの自業自得では?」


「そんな!だって、ホラ!今日キュロット!僕、被害者!」


「まぁ何となく状況は察せられますけど.......貴方達、そこの三人を連れて行きなさい」


そうサーニャさんが言うと一緒に来ていた職員さんがチンピラを引っ張って行った。

サーニャさんはそれを見届け帰ろうとして立ち止まる。


「マコトさん!明日、忘れないようにお願いしますね」


「分かってますよ!朝からですよね?」


「はい、では失礼します」


そう言ってサーニャさんは去っていった。


---------------


クリスとミリアはマコト達を追って冒険者デパートに入っていく、そしてマコト達に見つからないように商品棚の後ろに身を隠す。


「私こんなお店始めて来ましたわ」


「私だって初めてだよ」


「なんだかマコト達真剣な顔で話してません?何を話してるのかしら?」


「もっと近くに寄ってみる?」


「あっクリス待って下さいませ、変な男達が」


「ナンパ?ナンパよね?」


「マコトに声をかけるとはなんと命知らずな!」


「でもあのマコちゃんの事だからトラブルになるね!私ギルドに行って人呼んでくる!」


---------------


マーサはさっきのナイフを気に入ったのか直ぐに購入する。

そして防具の方で何かを見つけたみたい。


「これ!マコト似合いそう!」


そう言ってマーサが手に取ったのは、俗に言うビキニアーマー!布面積少な!なんて恥ずかしい物を!


「それを僕に着れと?絶対着ないからね!マーサは何言ってるの?」


「いや、何時も可愛い格好してるから、こう言うのも好きなのかと思ってさ?」


「なっ!好きでしてる訳じゃ無い!お金が無いだけだから!貧乏だから!」


「そうか?まぁ似合うと思うんだけどな?」


そう言って他の商品を物色しようとしているマーサのシャツの裾をつまむ。


「マーサ、待って.......」


そして、これ以上誤魔化されないように真剣な顔でマーサの目を見つめて言う。


「マーサ?人の居ない所で大事な話をしたいの?お願い」

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