クリスのキャッスルナイト?(前半)
何時も読んで頂いてありがとうございます。
パーティ後半はマコトが記憶が無くなる程酔っ払った為クリス視点でお届けします。
「ウフフフ、くりしゅ、もっとこのシュワシュワ飲みたいの!ちょーらい!」
「ちょ!ちょおっと待ってよ!もう飲んじゃダメだよ?」
マコちゃん、完全に出来上がってる?さっきまで普通にしてたはず?いや!でも結構飲んでる、シャンパンを。
なんだか頬は赤く上気して目が潤んでる!ヤバイ!こんなマコちゃんはヤバ過ぎる!
ミリアと顔を見合わせるとミリアがオズオズとマコちゃんに問いかけた。
「マコト?酔ってますか?私のこと分かります?此処が何処か分かりますか?」
「うーん!みいあらねぇー!パーリーらねぇ!!ウフフフ、くりしゅがイジワルゆうねぇーシュワシュワくれないってぇー」
「はぁー!!なんですか!この可愛い生き物は!お代わりですね!今すぐ用意致します!クリスは意地悪ですねー私の方が良いですよー」
「わぁーい!みいあ、しゅきぃー!チュウしてあげう!」
そう言ってマコちゃんはミリアの肩に手を置き、つま先立ちして頬に「チュ!」と言いながらキスした!ミリアは恍惚とした表情で半開きの口で「はわゎゎ......」と言いながら震えている、頬にはピンクのリップの後が!私も突然の事にポカンとしていたがハッと我に帰りマコちゃんとミリアを引き剥がす。
「何やってんの!!!ミリア!アンタね!これ以上飲ませてどうするの!」
「はっ!私は何を?こんなチャンスはもう無いかと思いまして、つい.....」
「つい!じゃあ無いわよ!」
そんな様子をニコニコしながら見てたマコちゃんは凶悪な迄に可愛らしく笑みを深め口を開く。
「くりしゅなんれ怒ってるのー?んー?あっ!ヤキモチなんらねぇー!らいじょうぶ、らいじょうぶ!くりしゅのことらーいしゅきらよ!」
そう言ってマコちゃんは私の首に手を回しつま先立ちして唇に軽くキスをする。
「!?」
固まった私をマコちゃんは首に手を回したまま不思議そうに見つめコテリと小首を傾げる。
「いやらった?」
「いやじゃない!いやじゃ無いけど!」
「何をやってるんですかー!」
ミリアが血相を変えて私とマコちゃんを引き剥がしにかかる。
我に返り周りを見回すとシーンとして、みんなが私達を見てる、若い貴族男性達は獲物を見定めたようにギラギラした目をマコちゃんに向けてにじり寄ってくる。
私とミリアはマコちゃんを守るように周りの男達を警戒する。
こんな状況になってるのにお姉ちゃんもトウコもニヤニヤして助けてくれない、私がしっかりマコちゃんを守らなきゃ!と思っていたのに如何にもチャラそうな男達がマコちゃんに話しかけて来た。
「マコト様、酔われましたか?どうでしょう私と一緒に夜風にでもあたりに行きませんか?」
「いや、私と一緒に馬車でドライブにでも?」
「いやいや私の自宅に!」「!いや私が.........」
みんな目が血走ってる!下心隠す気も無いんだね!マコちゃんは小首を傾げて何か考えてる?変な事言わないでよ!嫌な予感がバシバシするよ!でも嫌な予感程よく当たる。
「みんにゃ、ぼくと遊びらいのー?いいりょー!ぼくに勝ったら、付き合ってあげるゅー」
「「「「 !!!! おーーーーー!!」」」」
「なっ!何言ってるのー!」
「なっ!何言ってますかー!」
私とミリアが同時に叫ぶが男達の叫びにかき消される。
流石に王様も異変に気付いたみたいで近くの側近に経緯を聞いてる、止めて!止めて!
私の願いは届かず、更に最悪の方向に!
「ほう!勝負に勝った者がマコトを娶れると?面白い!最高の余興では無いか!良いぞ、おいトウコ準備致せ!」
「はい!直ぐに!」
王の前にいた人達はザワザワとしながら場所を開け、広い会場の四方に集まりだす。
開けた中央にトウコは四角にマスを作るように四隅に魔法陣を描き出す。
あっと言う間に模擬戦の試合会場へと場は変化した。
しかもいつのまにかマコちゃんに勝った人がマコちゃんを娶れるとか?狂ってる!
此処にいる若い男性達は貴族の魔力持ちが多く集まってる、しかも騎士団に所属してる人も多くいるはず、こんな酔っ払ってるマコちゃんで大丈夫なの?
メイド達が大小様々な剣や槍、戦斧等が突っ込まれた樽を運んでくる、男性達は其々得意とする武器を選んでいく、私の心配をよそにマコちゃんはニコニコして千鳥足で会場の真ん中に歩いて行き、カーテシーをする、どこで覚えたの?前の世界?しかもやたら可愛らしい。
「はーい!誰からかかって来てもいいりょー?」
「では、私から先にお相手願います」
一番最初にマコちゃんに話しかけて来た男がロングソード片手に進み出てくる。
若いけど確か王の近衛騎士隊の隊長だったはず?ドラゴンを倒したと言っても今は酔っ払い、チャンスだと思ってるんだろうね?不味く無い?そう思ってはいても今更なんともならない、期待を込めてお姉ちゃんを見るが試合に歓声を上げてる!ダメだこの人!
周りからも歓声が上がりマコちゃんと隊長は対峙する。
「さあ!マコト様!何処からでもどうぞ、心は痛みますが貴方を娶らせて頂きます!」
「じゃあ!いくりょ!」
そう言ってマコちゃんは指輪を剣に変えた?何時もの剣じゃない!確かミリアの所で最初に見た大剣、マコちゃんの身長より遥かに大きい!それを左手一本で持ってる!
その瞬間マコちゃんが消えた?同時に隊長のロングソードは巻き上げられ、隊長の身体は宙を舞う!そして透明の壁にぶち当たりドサリ!と音を立てて落ちて来た。
隊長の立っていた場所には肩に大剣を担ぐように片手で持つマコちゃんが立ってた。
辺りはシーンと静まり返る。え?何が起こったの?
マコちゃんは、凄く残念そうに「もーおわりぃ?」と呟いた、そしていい事考えた!と言う顔をしてニコニコ顔で言い放つ。
「もーなんにんれもかかってきていいりょー!」
挑発するように指で招く仕草をする、何言ってるの!!!
30人程の男達が其々武器を持ちマコちゃんの前に進み出て来た、そして叫びながら武器を振りかざし一気に駆け寄る。
「俺の嫁に!」「いや!俺の嫁!」「俺のだ!」「マコトさーん!」「嫁!嫁!」「俺が頂く!」「渡さーん!」
マコちゃんはその場で少し腰を落とし軽く剣を横薙ぎに払うと一気に五人程が宙を舞う、
更にトットッという感じにマコちゃんは軽くステップを踏むように残る男達の方に進み出て剣を軽く振っていくとその度に男達が宙を舞う。
その時マコちゃん目掛けて火の玉と氷の槍が飛んだ、魔法に長けた人が残っているみたい、マコちゃんは慌てることもなく「おーとしーるろ」と唱えると、いくつもの小さな薄青の魔法陣が現れて全てを消し去る、魔法を放った男達は驚愕の表情を一瞬浮かべるが直ぐにさっきとは比べものにならない数の火の玉や氷の槍を乱れ打つ。
でもマコちゃんの周りには次々と魔法陣が現れ全てを消し去っていく。
魔法を放った男達は魔力が尽きたか戦意を喪失したのかその場にヘタリ込む。
他のまだ武器を持つ男達は棒立ちに。
「ぼくも魔法つかえるりょー!」
そう言ってマコちゃんは、いつのまに剣を指輪に戻したのか、フリーになった両手を上に向けて「そーろらんす」と唱えるとマコちゃんの周りに何時もの剣が数えきれない程、男達の方に切っ先を向けて浮かんでいる。
「「「「「 ヒィィ!! 」」」」」
男達は悲鳴を上げて逃げ出した。
勝っちゃった!あれだけ酔ってるのに!ヒールの高い靴履いてるのに!
周りからも歓声と拍手が上がる。
当のマコちゃんは「もうおわりぃ?」と呟いてコテリと小首を傾げる、そして拍手をする王の前に進み出てカーテシーをすると王に向かって口を開く。
「おうしゃまー?」
その愛らしい姿に王も陥落した、まだ若いはずなのに孫を愛でるような表情をしてニコニコ顔でマコちゃんに答える、威厳も何もあった物じゃない。
「なんだい?マコト?」
「あのねぇー僕疲れちゃたのー」
「そうか、そうか、もうお休みするかい?」
「足痛いのーらっこー」
「そうか、そうか、おい!エルリース!ローザを呼べ!マコト直ぐお部屋に運んであげるから待ってなさい」
「ふぁーい」
マコちゃん、恐ろしい子!王様も何言ってんの!しかもローザを呼んだ?「らっこ」って、抱っこ?ちょ!ローザ!
「お姉ちゃんダメだよ!ローザはダメ!他の人にして!」
「えーもう呼んじゃった」
お姉ちゃんは頬に手を当てコテリと小首を傾げるが、分かってる、惚けてるだけだ!面白がってるよ!不味い!ローザはマズイ!




