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ドレスとエルリースの部屋?

エルリースに付いて廊下を歩く、一緒に歩くクリスを見ると死んだ魚の様な目をしてる、目が合うと、にヘラ〜と感情のない笑顔を向けられた。


なんだか身の危険をビシビシ感じるんだけど?帰っても良いかな?

そんな事を考えている内に廊下の一番奥の扉までやって来た。


「マコちゃん、此処、私の私室だから寛いでくれて良いよ!さあどうぞ!」


エルリースがそう言うと控えていたメイドさんがサッと扉を開く。

広い!宿屋の食堂が五つ位入る様な広い部屋!ゴテゴテしてなくてセンスの良い調度品の数々。

でも.......部屋の中央には二十人程のメイドさんとその後ろには数え切れない程のドレス?

凄く嫌な予感しかしない、クリスを見ると居並ぶドレスを見ながら引き攣った笑顔をしている。


「あ、あの僕!用事を思い出したのでこれで.......」


そう言ってクリスの手を掴み素早く逃げ帰ろうとする、クリスは一瞬救いを得た子犬の様な目を一瞬だけ僕に向けたが、直ぐに絶望の淵に落とされた様な表情に変わる。


気付けば既に周りをメイド達に取り囲まれていた。

メイドの手には其々ドレスやブラシ、メイク道具等が握られている。

そして手を握り合い、逃げ場を探す僕とクリスにジリジリと躙り寄る。


「なに?なに!ちょっと!これ以上、近づかないで!かっ帰るから!帰らせて!!!」


そんな叫びも虚しく、メイド達は一斉に飛び掛かり服を剥ぎ取りにかかる。


「ちょっとやめて!スカート引っ張らないで!僕、男の子だからドレスはやめて!お願いだから!ドレスは!イヤーーー!!!」


あっという間に下着姿にされ、ドレスを着せようとするメイド達に必死に抵抗しながらクリスを見ると、既に抵抗を諦め、死んだ魚の眼をして、なされるがままのクリスと目が合う。


「マコちゃん、人間、諦めも大切だよ.....」


クリスはメイドに身を任せながら乾いた笑いで言った。

必死の抵抗も虚しく次々にドレスを着せ替えられる。

髪をいじられ、化粧を施され、ヒールの高い靴を履かされる。

抵抗を諦めた僕はきっと死んだ魚の眼をしていたのだろう。

エルリースがメイド達に指示する声が遠くに聞こえる。


--------------------


「良いわ!これにしましょう!!!」


エルリースの声でハッと気がつくと全てが終わっていた。


クリスを見るとノースリーブで切り替え、ミモレ丈の不規則裾、薔薇の透し彫り刺繍の入ったワインレッドのドレス、ヒールの高い靴を履き、髪は結い上げてカチューシャティアラをつけ胸元には小振りの宝石が沢山嵌ったネックレス、薄く化粧がされてローズ系のリップにグロスがかさねられ、何時もと雰囲気が違う、大人の女性の色香が漂う。

思わず見惚れてしまった。


「クリス.....綺麗.....」呟いた僕を見てクリスは「マコちゃんもいつにも増して可愛いよ!」と言う。

僕とクリスの前に姿見が用意される。


そっと鏡の前に立つと、袖付きオフショルダーで膝丈の不規則裾、小さな花柄透し彫り刺繍のピンクのドレス、クリスと同じ様にドレスに合わせたヒールの高い靴を履き、髪は編み込みにされ小さなクラウンティアラが、リップはコーラルピンクのカラーで可愛めに。


鏡に映る自分の姿に付い見惚れ「お姫様みたい.......」ついぽろっと。


エルリースとクリスが顔を見合わせてニマニマとした笑顔を向けてくる。

周りのメイドさん達もやり切った表情で僕を見る。


「!?違うから!可愛くなんて!僕は男の子なんだから!ドレスなんて!ドレスなんて.....」


チラリと鏡を見て、そこに映る自分の姿を否定したい、可愛くなんて無いんだから!!

エルリースの部屋に来てたっぷり三時間ぐらいは経ってる、散々僕とクリスをオモチャにしたんだ、もう解放されても良くない?


「エル様!着替えも終わりました!もう帰っても良いですよね?」


「えーダメだよ!これからパーティなのに!」


そんな話は聞いてないよ!クリスも聞いてなかったみたいで、ぽかーんとした表情をしてる。

貴族でも無いのに、そんなのに出れないよ!


「エル様?パーティはお断り.....」


「出来ないわよ?だってマコちゃん主役だもの!ドラゴン討伐の祝賀パーティなのよね、呼びに行こうとしてたら、運良く城の前に二人共いたから.......」


「お姉ちゃん?それじゃあ私は出る必要無く無い?」


「あら?クリスはマコちゃんを見捨てるの?」


「うっっそれは.....」


クリスは僕を人質に取られ口籠る、僕はその様子に最後の抵抗を試みる。


「うっっそれって、もう強制じゃ無いですか!でも貴族とか王様とかいるんでしょ?男の子なのにこんな格好で、失敗でもしたら鞭で打たれて投獄されたりするから嫌です!絶対に嫌!」


「なにを心配してるのか分からないけど、なにも心配要らないわよ?説明受けてて、平民の冒険者ってみんな分かってるからマナーとか気にしなくて良いわ、それに王様自体がそう言うのは厳しく無い人だし.......さあ!準備も出来たし人も集まってる頃合いだから行くわよ!」


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