その3の2 ひとめぼれ。お米じゃないよ。
いつのまにか閲覧した人1000人越えてた。すげえ。…でも、なんかクオリティ下がってきてるようなきがするのよね。
「優華」
「ありがとうございます」
優華と啓太は壁に寄り掛かって、缶ジュースの蓋を開けた。
そして、啓太は目の前の校長室と書いてあるプレートがついた扉を見てため息をついた。
「しかし、校長があのブレイドとは…」
「No.3が動いているなんて…我々のミッションの重要さが伺えますね」
ブレイド。ミカエル設立の際に入った最初の三人のうちの一人。
「…姉さん遅いですね」
「まぁ、色々話があるんだろうさ…ん?」
「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」
「謝ってすむと思ってんのかゴラァ!」
廊下を曲がって突き当たりで、一人の女の子がいかにも不良といった服装の男に絡まれてる。ただ、壁が邪魔になって啓太達には声しか聞こえていない。
「ふむ、優華」
「はい」
「仲裁に入るべきか…否か」
「我々は任務の遂行中です。目立った行動は慎むべきだと」
「…要は事を荒立てなければいいのだろ?」
啓太はすたすたと早足で声の方へ歩いていく。優華は初めは嫌な顔をしたが、すぐに無表情になって啓太の後を追った。
「まぁ、そのへんにしといてあげなさい」
「んぁ!?んだテメェ!」
当然睨まれる。不良に睨まれるだけで普通の男子なら逃げたくなるだろう。
しかし、啓太にとってはただ見られているような感覚でしかないのだ。
「ほら、その女の子だって泣いてるじゃないか。許してやりなさい」
「テメェ!ふざけてんじゃねーぞ!」
啓太の発言(主に喋り方)にイラついた不良君は啓太に殴りかかった。
だが、啓太は呆れ顔でわざと顔に当てさせた。
「ん。弱い」
「て、テメェ!」
「先程から手前としか言っていないな。鳴き声か?」
さすがに堪忍袋の尾が切れた不良は思いっきり拳を振った。
「…二十点。出なおしてこい」
啓太は不良の肩と首の間に手刀を入れる。すると糸が切れた人形のように啓太の方へ倒れてしまった。
「…っとと。君、大丈夫かい?」
「え?あ!は、はい!」
先程まで隅でかたかたと震えていた女の子は、啓太の呼び声ではっと普通の状態に戻った。
「ん。それはよかった」
そう言って啓太はにっこりと微笑んだ。
…さて、ここで思い出してほしい。啓太は知らないが騒がれるほどの美男子である。
「!!!!!!!」
…この時、少女に衝撃がはしったのだという。