その十 お酒は二十歳になってからですよ!めっ!by日向
啓太は新たな事件を予感しながらも、今だに何も起こってはいなかった。
その10 お酒は二十歳になってから。
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…。
空倉葉が持ってきたチョコなのだが…まさか酒が入っているとは…。
いや、すこしならまだしも…
「…ヒック…」
…なぜ酔う。
風味付けとかじゃないのか?あまりそういうのには詳しくはないが…。
食べなかった俺と空倉葉、食べたが何とも無い日向以外(仲野、風見、優華、陽美)全員撃沈…。
優華の場合
「兄さん…」
相変わらず無表情だが、顔が赤い。
「キスしていいですか」
「ダメだ」
「抱き締めていいですか」
「ダメだ」
「ではどこまでなら許容範囲ですか」
「知らん」
「わかりました。性交までですね」
「まて、ちょっとまて、止まれ」
仲野の場合
「仲野」
「あははははは!」
「おい、仲野」
「あははははは!」
「…」
「あはっあはははは!」
「…」
「くっ、苦しい〜!あははは!ひっ、ひぃ〜!」
「…駄目みたいだな」
風見の場合
「大丈夫か」
「…ぐすっ…うう…」
「泣くな。わけわからんが泣くな」
「ふぇ〜ん」
普段からは想像できない姿がそこにはあった。
「ほら、大丈夫だから」
「…ぐすっ…うん…」
「まったく…疲れるなこれは」
陽美の場合
「啓太!」
「な、なんだ!?」
「なんであんたは啓太なんだ!」
「な、なに!?」
「ちくしょ〜!」
「うおっ、抱きつくな!」
空倉葉の場合
「どうするんだ空倉葉」
「家に連れて帰る」
「それで?」
「口説く」
「…たった今お前を殺せる口実が出来た」
…結局、学校で足止めをくらった。