その7 三野陽美。
「それじゃあ博士…!」
「ああ。これで可能だよ」
陽美の腕には鉄製の輪が付けられていた。手首にきれいにはまり、締め付けすぎることもない。
ここはミカエルに協力をしている研究所。そこにカルマ、フィリア、カレン、それと陽美がいた。
「この腕輪についている玉にエネルギーを貯めて、この玉は付け替えられる。限界になりそうだとこの腕輪が震えて知らせてくれるからな?その時は玉を取り替えればいい」
「なるほど。わかりました…こうですね?」
「うむ」
陽美は博士の前で手際よく腕輪についている玉を付け替えてみせた。
「しかし、本気なのか?三野。ミカエルになるなんて…」
「三野じゃなくては・る・み!」
「む…陽美。本気なのか?」
「本気ッスよ。せっかくの力なんスし、先輩達を助けたいんス。お世話になったッスし」
「…むう」
右手を伸ばすと手から間接までが銀色のライフルになる。
「大丈夫よカルマ。いい戦力になってくれるわ。きっと」
「陽美の腕が心配なわけでは…いや、俺がどうこう言うことではないか」
「そーいうことッス♪」
右手を元の手に戻すと、陽美は正面からカルマに抱きつく。
「うぉ!?」
「…」
案の定フィリアから殺気が発せられる…が。
「優華ちゃん。負けないッスから」
「いい度胸ね三野」
「三野じゃなくては・る・み!」
「私も負けないわよ陽美」
「譲れないッス♪」
少しだけ、その殺気は和らいでいた。
「…離れてくれ」
No.58 レム
カレンより命名。
入ってすぐに妖魔駆除の任につくことになる。
オマケ
「なぁブレイド」
「なんだ?」
「おれ達の組織の名前ってなぜ『ミカエル』なんだ?」
「…聞きたいか?」
「ああ」
「…なぜです」
「特務隊って…ヒネリがなさすぎなの〜!」
「…ヒネリ、ですか」
「天使の名前にしよう!格好いいから!」
「…では、ガブリエル…」
「いや〜!」
「ルシフェル…」
「ミカエル!」
「…好きにしてください…」
「…冗談だろ?」
「本当だ。No.1が命名した」
「…そうか」
終わったぜ!終わりじゃないぜ!疲れました…いきなりシリアースな展開つくって後悔してるし。では、次話で会いましょう。