その6の3 追憶、悲劇、川原にて。…あれ?タイトルがパクリっぽい?
PSPのスターオーシャン2やってます。スパロボは諦めました。アドバンスので一回クリアしてるからいいかな?って思ったんですよね。さらば隊長。こんにちわ金髪。 この物語はもうすぐで第1章が終わる感じですね…コメディを書きたいんだよ俺は!ちっくしょぉう!
「あの馬鹿野郎…ッ」
啓太は今、全速力で走っている。
Turn "HARUMI"
…。
夜の川原は綺麗だ。
それに静か。
川の流れる音しか聞こえない。
「やっぱり…」
もうボロボロの研究所。
いろんなところが焼け落ちて、そのまま放置されている。
「…調査も終わって、何もかもが終わって、ついに誰も来なくなっちゃった場所…」
…もう、今更そんな話はいい。
私はここで生まれた。
目覚めた時はカプセルの中。ガラス越しにはじめて人間を見た。 その人間はとても優しそうに微笑んでいたのを覚えている。女性で、背が高くて、綺麗な黒くて長い髪を後ろで縛ってあって、眼鏡をかけて、白衣を着ていて…
けど、その人とはそれっきり会えなくなった。余計な事をしたということでどこかへ飛ばされたという。
そして、私はカプセルから出るなり廃棄処分を受けることになった。
「…そして、あの人が助けにきた」
あの事件は私のせいで起きたようなものだ。あの人は研究所を爆破して、私を連れ出した。
そして、私はあの人のもとで暮らして、高校生をすることになった。
「…」
温かかった。みんなの優しさが。うれしかった。
けどどこかで兵器である自分が恐かった。
いつかみんなを傷つけるんじゃないかって…
昔、腕が暴走して、エネルギーが放出されて、危うく人を巻き込みそうになった事があった。
改めて自分が兵器であることを知った。
そして、同時に誰かを殺してしまうかもしれないという恐怖も…
「いや…もう…いい…」
ここで生まれて、ここで終わる。
最後にあの人に会いたかった…けど、最近では腕を抑えることが出来なくなってきている。
もう、私は…
「やめろっ!」
…!
「先輩ッ!?」
「やめるんだ三野…お前は…」
私は…
ッッ!?
「あ…?ああッ…!あああアア!!!」
「三野!」
地面に敷き詰められたタイルが剥がれて腕に吸収されていく…!?
ま、まずい…これは!?
「せっ…先輩!逃げてッ!」
腕が大きな大砲に変化していく…!もう…抑えがきかない…!
このままじゃ先輩が…イヤ…イヤ!
「うあぁぁぁぁぁ!!」
Turn "Narrator"
辺りは光に包まれる。
真っ白になっていく。
「あ…いや…いやぁ…」
陽美の目から涙がこぼれる。
目の前の啓太が立っていた場所には大きなクレーターができていて、そこには啓太はいなかった。
「…私…は…取り返しの…つかない…事を…」
腕の大砲は崩れて、中から元の細い腕が現われる。
そして、後にはただ、静まり返った川原が、そこにあるだけだった。