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その5の2 拒否権などない。

三野陽美。みのはるみ。うん…みのはるみ。そうだよ。みのはるみだよ?読み方は。

カレンとフィリアは屋上へ。そこでは予想とはまったく違う光景が広がっていたわけで…



Turn "HINATA"


私視点少なくね?


いやいや、まず状況判断を…

目の前には栗毛の女の子に抱きつかれた啓太。そして夜行性なはずの妖魔が…



「雌豚がぁぁぁ!!兄さまから離れろやぁぁぁ!!!」


…あら、優華ちゃん以外と状況に追い付くの早いわ。

ていうかキャラ壊れてる。


「にしても迂闊な判断じゃない?カルマ。あなたはクールでなくちゃ」

「…はっ…す、すまない」


…今の優華ちゃんの台詞で魂が飛んでたのかな?


「…先輩。これじゃあ条件と違うッスね」


…条件?


「待て、それは」

「…約束を破るのはいけないことッスよ」


…これは、もしかしたら私達が迂闊な判断だったかも?


「それで?あなたは何処の何方?」

「あなた達はよく知ってるはずよ?ミカエルさん達?」


…と。

風を切る音さえも聞こえないスピードで女の子へ突撃していく優華ちゃん。


「見え見えッス♪」


それを女の子は軽がると弾き飛ばして、優華ちゃんと距離をとる。


「カレン、カルマ。相手が妖魔なら容赦する必要はありません。戦闘を」

「待てフィリア。まだ人質がいる」


…人質。

なるほどねぇ…これはつまり…。


「そうッス。まだ学校に生徒がいる限りは手を出すのは危険ッスよ」


まったく。

ここまで人間と同じ格好されてたらわからないじゃない。

どうしてくれるのよ〜。


「まぁ、私だって自分と同じ格好したのをこの変なのが食べてるの見るのは嫌ッスから。下手に動かないでくださいね?」

「ええ。言われなくてもそうさせてもらいますわ。それで?」

「こちらの要求を聞いてもらうッス」


要求ねぇ?


「啓太先輩を貰っていくッス」


…なんだって?

まさか。誘拐犯が警察を招き入れるような真似じゃない。

…でも好都合ね。


「というわけらしいわ。カルマ」

「な!?」

「だって、カルマが着いていくだけでたくさんの命が救われる…の…よ…?」


…う、後ろからオーラが。


「カレン?この女の子がどんなカードを隠しているかどうかわかりませんが、その前に倒せば済むことでは?」

「れ、冷静になりなさいフィリア。危険よ」

「悪いですがこれは譲れません」



Turn "Narrator"


制服の内ポケットからナイフを取り出して陽美に向かって走っていく。が


「ナイフの持ち込みは校則違反!」

「ぐッ!?」


フィリアの腹に膝蹴りが入り、後ろに大きく吹き飛んでいく。


「ブレイド…!」


そして、白髪のオールバックの中年の男が陽美の前に立っていた。


「フィリア、任務中だ。私情を挟むな」

「も、申し訳ありません…」

「うむ。して、三野陽美…いや、妖魔よ。カルマを持って早く立ち去るがいい」

「って、ちょっと待ったぁぁぁぁい!」



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